斎藤 工さんが 再びトロントに!トロント日本映画祭『麻雀放浪記2020』ダイジェスト
本インタビュー&舞台密着ルポは8月号に掲載予定!
第一声は「Toronto Raptors, Congratulations!」
昨昨年のトロント日本映画祭にて公開された自身の監督作品『blank13』から1年、今回は主演作『麻雀放浪記2020』の上映に合わせて、二年連続となる斎藤工さんが日系文化会館に登場!今年も弊誌によるインタビューのほか、ファン一人ひとりと時間をかけて交流した模様をダイジェストをお届けする。
作品への思いや阿佐田哲也さんの世界観について語ったインタビュー
今年はこの日のために一人でカナダにお越しになったという斎藤工さん!自身の思い入れの深い作品という『麻雀放浪記2020』への想いを中心に語ってもらった。
作品への想い
「日本は戦争が起こらない国と皆が信じていますが、実は、この映画の制作当時はJアラートが度々鳴っていた時期で、対岸のものだと思っていた戦争が身近に感じられるようになり、緊張感が生まれ始めた時期でもありました。そういう背景の中で作られてきた作品です。
一見コメディですが、現代の日本が直面している問題を表現した作品に仕上がっていると思います。」
原作『麻雀放浪記』の著者・阿佐田哲也さんについて語る
「敗戦後いかに立ち上がったかのリアリティを描き出している部分に感銘を受けます。この作品はイカサマの話ですが、負けないための手段、イカサマの生き方が表現されています。 敗戦の昭和を生き抜いたその世界観は、昭和後半生まれの私にとって憧れがあります。」
レッドカーペット登場&ファンとの交流
今回集まったファンの列は会場前のスペースでは収まらず、各部屋を経由して長さ数百メートルにまで及んだ。心待ちにしていたファンはだんだんと近づいてくる斎藤さんさんに目が釘付け!多忙なスケジュールの中ファン一人ひとりにしっかり対応をする姿から、ファンと真摯に向き合う斎藤さんの人柄が見て取れた。
Q&Aセッション
ファンらによる率直な疑問に丁寧に答える斎藤工さん。言葉を発するたびに一つ一つ言葉を選び、正確に想いを伝えようとする姿勢が見えた。
今回の作品で演じた中で一番好きなシーン
「素手でしゃぶしゃぶを食べるシーンですね。アドレナリンが出ました(笑)。主人公の坊や哲は熱さを感じないと思い演じ切りましたが、終わったあと手を見ると赤くなっていました(笑)。」
ー麻雀を始めたばかりでなかなか思うように勝てないのですが、どうすれば強くなりますか?
「手摘みですか(笑)?手摘みなら、イカサマができるので教えます(笑)。…真面目にアドバイスすると、麻雀の〝役〟を覚えることですかね。個人的に、本映画がきっかけで登場する麻雀アプリも始めました。『東京の哲』というのが僕のユーザーネームです(笑)。」
ファンとの写真撮影
途中、「時間が来たらどうぞ無理せずに帰宅してください」と語るなど、22時を回っても残っていた観客をいたわった。最後は「齋藤工」名義で企画・プロデュースを行い、主演も務めた『MANRIKI』と「齊藤工」名義で企画、原案、脚本、監督を担当した短編映画の新作『COMPLY+-ANCE』のステッカーをプレゼント。ファンは思いがけないサプライズに喜び、余韻と思い出に浸りながらこの日の映画祭は幕を閉じた。