カナダ最大の日本映画の祭典「トロント日本映画祭」が今年も盛大に開幕
7度目を迎えるトロント日本映画祭が6月7日から開幕し、初日には「DESTINY 鎌倉ものがたり」の上映とともにオープニングレセプションが催された。今年は、監督・俳優の斎藤工さんと今一番日本でホットな女優の松岡茉優さん、そして過去にも来加している監督の吉田大八さんと原田眞人さんが映画祭に参加した。
オープニングでは、日系文化会館(JCCC)の活動と、本映画祭の歴史を振り返るムービーが流れ、続いてジェームス・ヘロン館長から来場者に向けて挨拶をし、北米最大規模となった本映画祭に対する喜びの気持ちと共に、日本映画ファンや日系コミュニティーからの支援なしには実現出来なかったと、感謝の意が述べられた。
在トロント日本国領事館の伊藤恭子総領事は式辞で、かっぱなどの妖怪が登場する初日上映作品の説明と絡め、日本独特の価値観についても言及。本映画祭を通じて、トロントの人々が日本人の様々な考え方に触れることは、私たちは異なるのではなく、似ているのだと見つけられると語った。
また、会場には『DESTINY鎌倉ものがたり』の舞台芸術を担当した、波場詩織さんも駆けつけていた。波場さんは現在、ワーキングホリデーを使いトロントに滞在中。彼女自身にとっても、この日が作品を観る初めての晩となったようだ。特徴的な世界観の担い手の一人である彼女に対し、会場からは大きな拍手が送られた。
最後に、同映画の監督で、昨年の映画祭で『海賊とよばれた男』の上映にトロントを訪れた山崎貴監督からのメッセージがスクリーンに映し出された。 山崎監督は、以前トロントに来た際ナイアガラの滝を訪れ、そこからも鎌倉ものがたりのインスピレーション貰ったとコメント。「この作品は、ある意味でトロントの映画である」とコメントし、会場は拍手喝采となった。