今までそしてこれからの日加関係の象徴として80本の桜がマーカムへ マーカム桜植樹式レセプション開催
6月23日、マーカム市庁舎にて桜の植樹式が行われた。多くの日本企業がカナダの拠点として選ぶマーカム市。今回の植樹式では国際ロータリー2750地区、そしてカナダ三菱電機販売から寄贈されたものを含め、80本の桜の苗が日加修好90周年の印として植えられた。両国の友好関係を象徴すると同時に、カナダに新たな桜の名所が誕生した。
植樹式の3日後、6月26日には総領事公邸にてレセプションが開かれた。レセプションにて伊藤恭子総領事は参加者に挨拶を述べ、今回の植樹式についてコメント。カナダにおける日系コミュニティーの協力なしには不可能であったと述べた。中でも、今回の植樹式に大きく貢献した人物として松本ジェームズ氏や瀬戸山久子氏、猿渡昌盛ガバナー率いる国際ロータリー2750地区、そしてカナダ三菱電機販売の寺田健志社長に感謝の意を述べた。このプロジェクトは彼らをはじめとした多くの人々に支えられ、日本にとってカナダとの国交は重要なものであると改めて強調。一方で、スカルピッティ市長をはじめとするマーカム市に対して、日本と良い関係を築いていることに喜びと感謝の意を示した。
二国の友好の印としての桜
続いて挨拶を述べたのは新企会の顧問を務める松本ジェームズ氏。松本氏はこれまで様々な活動を通してカナダの日系コミュニティーの発展に貢献。今回の植樹式にも、日系コミュニティーの代表として携われることは大変喜ばしいとコメントした。植樹された80本もの桜がこれから日本とカナダの友情の印であり続けることを願うと述べた。また、今年が日加修好90周年という節目の年であることを踏まえ、これから先、長い間に渡り桜の木々がカナダで暮らす多くの国の人々に愛され続けて欲しいと期待を寄せていた。
カナダに新たな桜の名所を
次に、国際ロータリー2750地区の猿渡昌盛ガバナーが今回の植樹式についてコメントした。世界各地に拠点を置き、100年以上にわたり社会奉仕活動や人道的活動に取り組む国際ロータリー。世界中に数多くの地区がある中、今回は東京をはじめ、グアムやサイパン、パラオのクラブなどが所属する2750地区が植樹式に参加。地区の代表として、猿渡ガバナーは改めてこの植樹式の重要性について言及した。桜は日本人の心、そして武士道の心の象徴であるとした上で、これから多くの桜の木が花開き、マーカム市にも桜の名所が出来ることに対して喜びを示した。
日本人の心の一部が多くの人に愛されるよう
今回の植樹式に大きく貢献したカナダ三菱電機販売の寺田健志社長も企画の素晴らしさについて言及。日本にとって欠かせない四季を象徴するものである桜を愛でる機会が増えることはとても喜ばしいことだと述べた。寺田氏は過去に様々な国に滞在していた経験があり、行く先々で桜、そして花見は日本人の心の大切な一部であることを実感。このような経験もあり、日本人に限らず多くの人に花見を楽しんでもらうべく、今回の植樹式が行われると聞いた際に自ら協力をする決意をしたと述べた。これを機に、マーカム市に限らず、カナダで桜を楽しむ場所がさらに増えてくれれば本望だと語った。
今回のマーカム市での桜の植樹式は、カナダ三菱電機販売やカナダの日系コミュニティー、さらには国際ロータリーなど、まさに日本とカナダ、そして世界の繋がりを象徴する人々の協力で実現した。日加修好90周年を象徴するのにふさわしい、カナダの地に植えられた桜の木々。これから先、桜がより多くの人々に愛されること、そして日本とカナダの友好関係が植えられた木々のようにさらに育まれていくことを願う。