MIRAY’S STORY #10
はじめまして、シンガー・ソングライターのMIRAYです!2013年にインディーズでデビューしEPをリリース、現在トロントを拠点にしています。日系社会においては2006年のJCCC紅白歌合戦に出演以来、新企会、Matsuri Festivalなど多方面で活動しています。以前何回かTorjaにアーティスト紹介で載せて頂いたのですが、今回は人生初の連載コラムでミレイの音楽だけではなく、日本からカナダへの道のりやニューヨークでの修行道中など盛りだくさんお話したいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。
Chapter 10 運命の出会い

(左)バックステージにてEarth wind and Fireのサックスのゲリー・バイアスと対面
(右)Molson Ampitheatreにて。盛大なコンサートで大盛り上がり
皆さんは「運命の出会い」を信じていますか?もちろんそう言っても色々な種類がありますよね。私は本当に運命的だなと思った出来事が最近ありました。それは作曲を始めるにあたって自分にとってものすごい影響を受けたバンド「アース・ウインド・アンド・ファイアー」にとうとう対面する事が出来た事です。私は曲を書きながら常に「いつか彼らに会いたい。会って自分の気持ちを伝えて曲を聴かせたい」と直接会って話したい事がいっぱいあると思っていました。でも周りはそんな大御所に会うなんて(笑)と冗談だと思われがちでした。
しかし去年、初めて彼らのコンサートに行く事になりとにかく興奮が収まりきらず隣の席の人たちと仲良くなり大盛り上がりしながら携帯でビデオを撮ってネットに載せたところ、運命の歯車が動き出したのです。バンドの一人が私が自分のページに載せたビデオを彼のファンページにシェアしていたのです。その彼の名前はゲリー・バイアス。バンドのサックス担当でめっちゃカッコイイソロをする方です。しかも踊りながら。とんだ忍耐力の持ち主です。
そんな彼に私の音楽を聴いてもらい私のスタイルをとても気に入って頂いて以来、連絡を取り合う仲になりました。そして今年8月の終わりにまたトロントに来るとの事で、「他のメンバーに会わせたいからバックステージへ来ないか」と招待されました。もちろん興奮が収まらないのは当たり前のミレイでした。だってだって、あれだけ遠い存在で憧れで大好きでいつもインスピレーションをもらってたあの伝説のアース・ウインド・アンド・ファイアーですよ?「会って聴いてもらえたらイイな」が本当に叶っちゃうパターンに興奮しない方がおかしいですよね。
しかも今回は「シカゴ」というもう一組のバンドと伝説のコラボで去年よりもスケールの大きいコンサートになっており、場所はダウンタウンのモルソンアンピシアターで行われました。

バックステージパス
コンサート終了後、早速バックステージに行ったところ意外過ぎる再会がありました。それは去年隣の席で一緒に騒いだ女性たちがいたのです!本当にびっくり。彼女たちは実はバンドのドラマーの友人で今回もコンサートに招待されたらしいのです。そんな事を全く知らなかった私…(笑)そうこう言っている内に現れたゲリー。彼は本当に素晴らしい人。他のメンバーにも私の事や曲を紹介して頂いて私の携帯に入ってる新しいデモなどを皆さん一人一人一生懸命聴いてもらいました。不思議な光景です。「Be careful what you wish for」ってよく言われるけど本当にそうですね。しかも意外な事に皆さん親日家で日本語がとっても上手でした。自分が日本人と知って大喜び。「また早く日本に行ってライブがしたい!」と言っていました。
彼らが私の音楽を聴いてまず口に出した言葉は「これはホンモノだ。こういう曲こそラジオに出すべきだ。本当に頑張ったんだね。僕には分かるよ」でした。コラボの話も上がりました。もう自分の中ではなんか…ジワっと説明できない喜びと快感がこみ上げてきて。出そうな涙をぐっとこらえました。夢のようでした。彼らの言葉一つ一つがどれだけ励みになる事か。感謝感謝です。
結果、最後に「今度LAに来たら会おう」と言われ、以来連絡を取り合うようになり、1月に行く事が決まりました。今回の経験で思ったのは「思いは届く」です。周りからは「ありえない」とか「無理でしょ」とか笑い話になりがちですがとにかく集中して常に思い続けてコツコツ努力を重ねて行く事が大きなチャンスへと繋がると信じています。
Miray
神奈川県鎌倉出身、親戚にグラミー賞受賞者を持つ音楽家族の元、幼少からドラムとタップダンスを始める。カナダ移住後ジャズやロックバンドでドラムを演奏、吹奏楽部でクラリネットを演奏。 15歳で初めてソロボーカルの舞台を経験。ヨーク/シェリダン大学デザイン科専攻卒。在学中にジャズ、ゴスペルコーラス、R&Bバンドに所属。現在デザイナー&シンガー・ソングライターとして活動中。世界的ドラマーのレニー・ホワイトにも曲を絶賛される。ボニー・ピンクやホリー・コールなどのジュノ賞ノミネートプロデューサー:マーク・ロジャーズと共に新曲作成中。
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アース・ウインド&ファイアー【Earth Wind and Fire】
ジャズ・ドラマーでもあったモーリス・ホワイトを中心にシカゴで結成され、1971年にレコード・デビューした大型ファンク・グループ。当時のディスコ・ブームにも乗って、「セプテンバー」、「宇宙のファンタジー」、「レッツ・グルーヴ」など数々のヒット曲を生み出した。中心メンバーは、リーダーのモーリス・ホワイトとフィリップ・ベイリー。その強力でキャッチーなファンク・サウンドと、美しいヴォーカルの掛け合いは、まさにワン&オンリーの存在感。日本でもテレビCMなどで頻繁に楽曲が使用され高い人気を誇っている。これまでに6度グラミー賞を受賞し、全世界で約9千万枚のセールスを記録している。