NoGoD インタビュー
ビジュアル系という枠にとらわれない色彩豊かなサウンドとメッセージ性の強い歌詞で、注目を集めているNoGoD。J-rock North 10周年を記念して行われた特別ライブに参加し、カナダ初ライブを終えた皆さんにライブの感想から今後の展望まで幅広く話を伺った。
ライブの感想をお聞かせください。
団長:カナダの人たちは皆優しかったです!もともと僕たちは海外でのライブ経験があまり多くないのですが、カナダの人たちはすごく熱くて、日本人では出せない大陸の熱さというのを感じました。
フランスで開催されたJapan Expoに参加されたとき、海外と日本の違いは感じましたか。また、ヨーロッパと北米でも違いはあるのでしょうか。
Shinno:土地も広いし、熱量と人口ですね。
団長:NARUTOの人気が日本以上に凄かったです。日本でもすごく人気な作品ですが、フランスではコスプレイヤーの方が多くて、忍者が海外の人に好かれる設定なのだと思います。あとはやはりカナダと一緒で、日本では無い盛り上がり方が印象的でした。レスポンスが大きかったり感受性が豊かだったりして、ライブをしていてとても楽しいですし、気持ちがいいですね。日本とは違った良さがありました。さらにカナダとフランスの違いも感じましたね。北米の方々の方がヨーロッパの方々より男臭いというか、いい意味で暑苦しい感じがしました。
個性豊かな5人で活動していく中で、お互いに大切にしていること、また、曲作りにおいてグループのオリジナリティやこだわりを教えてください。
Kyrie:曲作りに関して、聞いてきた音楽や好きな絵、映画などから自分が感じたものをNoGoDというフィルターを通して完成させているのだと思います。自分の中ではいろんなアーティストをモデルにしていて、こういう音楽を作りたいというのがそれぞれ明確にあるので、それらの曲を僕たち5人が弾いて叩いて歌ったりして僕らなりの音楽にしています。
昨年10周年を迎えられましたね。おめでとうございます。長い活動の中で、スランプや大変なこともあったと思うのですが、壁に直面した時の乗り越え方を教えてください。
皆さん:ありがとうございます!
団長:基本的に壁はずっと立ちはだかっていて、僕たちはまだその壁を乗り越えたことはないですね。ずっとその壁に穴を掘り続けているという感じで、柔らかいところを見つけたらちょっと掘ってみて、岩盤にぶつかったらまた違うところを掘る、という作業をずっとやっています。
Shinno:それでたまに違う壁に行ってみたりする感じかな。
団長:そうそう。まだ我々は壁を乗り越える途中でございます。
Kyrie:中に巨人が隠れていたりして。
団長:それはまずいな。でもまあ本当に、長く続けていて良いことも悪いこともあったのですが、我々は長く続けることが目標ではなくて、切磋琢磨していたらここまで続いていたというだけです。どう乗り越えたらいいだろうかとはあまり考えずに、いつもぶつかった時にどうするべきか考えています。
初めて皆さんの曲を聞くという読者にオススメの1曲を教えてください。
皆さん:神風です!
団長:是非YouTubeなどでチェックしていただければと思います。
これから挑戦してみたいことや、今後の展望などあれば教えてください。
団長:僕は英会話をやりたいと思います。次カナダに来る時はMCできちんと自分の気持ちを伝えられるようにスキルアップしたいです。
Shinno:バンドとしてではないのですが、最近歌を歌う機会があり、歌の練習を頑張ろうかなと思っています。歌える人になった方が表現力も豊かになるし、表現の仕方が変わるので、触り程度でいいので、やってみようと思います。
Kyrie:この先もまた曲をリリースをさせてもらって、ツアーもさせてもらって、ということがバンドとして続いていくというか、やり続けることだと思います。やはりこういう風に海外に来てライブをさせてもらって思うのは、自分たちのやっていることや表現しようとしているものが日本のライブとは違うので、僕はそれが同じになったら素晴らしいなと思います。なので、もっとこういう機会を増やしたいと思うし、どんなところでライブをしても僕たちのライブはこうですよ、といったものが表現できるようにしたいなと思います。
K:異国の言葉を覚えたいです。行く先々の基本的なことでも何でもいいので、喋れるようになりたいと思います。
夢を追いかけている留学生やワーキングホリデーの方々に何かメッセージをお願いします。
団長:夢だと思うと遠くに感じてしまうので、それは常に叶えなければいけない1つの目標だと捉えた方が良いと思います。1つクリアしたらまた次の目標を目指す。人生はハードル走で、最終的にゴールテープを切るときは死ぬときだと思うので、それまでにどれだけハードルを越えられるかだと思います。
Shinno:諦めることはすぐできますし、終わらせることも簡単です。続けた先に納得のある答えがあるかどうかは分からないですが、それでも続けることで何かしら得られることがあると思います。後は、大変だと思っているのは自分だけではないので、周りに聞いてみたりすると解決の糸口がたくさん転がっていることに気付けますし、近道になるのではないかなと思います。
Kyrie:僕らは皆日本で生まれて日本で育って日本から出ることなく生きてきたのですが、今回のように海外に来る機会があると、自分が生きている世界の広さがぐっと変わりますね。留学生やワーキングホリデーの方々はもうすでにそれを経験できているのが、日本に帰ってきた時でもこちらで何かをする時でも、大きなアドバンテージになると思います。その機会を活かしていろんなことにチャレンジしてほしいと思います。
K:真逆なことになるのですが、あまり気を張りすぎないことも大事だと思います。
華凜:夢を追い続けるために、僕を支えてくれた合言葉が「ハクナマタタ!」です。
皆さん:(大爆笑)
Shinno:ごめん、元ネタがわからない。
華凜:マダガスカルだよ。
団長:いや、ライオンキングでしょ。
華凜:間違えた~。じゃあ、もう「心配ないさ」でお願いします。でも、何度もこういうことをしていると、何があっても心が折れないようになりますよ。何度もやってみることが大事です。
団長:ハートを強く!ということですね。
nogod.jp
団長(Vo)、Kyrie(G)、Shinno(G)、華凛(B)、K(Dr)の5人により結成されたビジュアル系ロックバンド。2005年に「新興宗教樂團NoGoD」として結成され、2007年より現メンバー構成となった。2010年6月にシングル『カクセイ』でメジャーデビューを果たして以来、その個性豊かな5人のスタイルと確かな演奏力で人気を集めている。