契約や入居・退去に関するQ&A|そこが知りたい!不動産のプロが教える賢いカナダライフ【第25回 】

 今回は、皆さんからよくご質問をいただく契約や入居・退去に関する内容について、Q&Aでお話したいと思います。

Q1.入居時にクリーニングはしてもらえるものですか?

 日本のように退去した後にオーナーや管理者が必ずクリーニングを入れて綺麗にするという習慣はありません。今のテナントが退去した日の翌日にそのまま新しいテナントが入居する、というケースもあります。もし内見をされた際に「この部屋を借りたいけど入居までに絶対クリーニングしてほしい!」という希望がある場合には、その旨も契約書に記載されることをお勧めします。

 しかしながらプロフェッショナルクリーニングと呼ばれるしっかりしたクリーニングを行うことを入居時に依頼した場合、自分も退去時にクリーニングを手配して同様の状態にして返却することを求められることが多いですのでご留意ください。特にプロフェッショナルクリーニングについて触れていない契約における退去時のクリーニングについては、自分が入った状態を目安に自分でクリーニングし、ゴミ等をきちんと捨てておけば大丈夫かと思われます。

Q2.退去前に事前に部屋点検に来ると言われちょっと心配ですが?

 オーナー側が退去前に行う点検には2種類あります。

①次のテナントを探すために現在の部屋の状態を確認、修理すべき箇所があるか確認したり、写真を撮影して賃貸募集を行う準備をする。

②退去数日前に部屋の状態を確認、修理すべき箇所や特にクリーニングが必要な個所がないか確認し、必要がある場合にはテナントと費用について確認する。

②について、テナントの過失によって修理やクリーニングが必要な場合、キーデポジット金額と精算することもありますし、状況によってはそれ以上に支払いを求められることもあります。例えばテナント保険を適用するようなケースであった場合、出発当日や前日だと慌ててしまうこともあるかと思います。そのため、入居期間中に自分の過失で部屋を汚してしまったり、キズをつけてしまった場合には早めにオーナー側に連絡して事前に見に来てもらうことをお勧めします。入居時と比べて特に汚れやキズがない場合には、退去日当日に退去点検を行い、キーデポジットを返却してもらいます。

Q3.ペットを飼いたいのですが可能でしょうか?

 トロントはペットフレンドリーな街ですので、ペットOKなコンドミニアムも多くあります。オーナーが自分で住んでいる物件ではペットを飼っているケースは多いですが、オーナーは自分の大事な部屋を他人に汚されたり傷つけられるのは嫌がりますので、賃貸住宅においてペットOKとしている物件は非常に少なく、一般に「No Pet, No Smoking」と契約に記載されています。またペットOKな場合でも、「Refundable Pet Deposit」と呼ばれる保証金を求められ、契約にその旨記載されるケースが多いです。

Q4.Sublet(又貸し)やAssignment(名義変更)がコンドミニアムルールで禁止されていると言われてしまいました。法律で定められたテナントの権利だと思うのですが、ダメなのでしょうか?

 オンタリオの住宅賃貸に関する法律(Tenancy Act)では、固定期間の賃貸契約期間において、テナントは又貸しや名義変更をする権利があると規定されています。しかし実際に住んでいる建物のコンドミニアムルールで禁止されている場合、コンドミニアムルールの方が優先されるのが実情です。

 又貸しや名義変更だけではなく、ペットを飼うことや、部屋に対する入居人数(例えば1BRの部屋は入居人数2名まで等)、最低賃貸期間などコンドミニアムルールで厳しく規定されている場合がありますので、契約の際にはご留意ください。

Q5.入居直後に洗濯機が壊れてしまいました。オーナーに直してもらえますか?

 一般に家具無しの物件でも、洗濯機・乾燥機、冷蔵庫、オーブン付き調理台、食洗機は基本設備(Appliance)として備わっています。入居時にこれらがきちんと作動するかどうかについてはオーナーの責任です。そのため、入居当日の入居点検では必ず作動確認し、もし修理が必要の場合にはその場で修理依頼をします。基本設備やその他の箇所で不具合があった場合、入居後1週間以内にできるかぎり早くオーナー側に伝え、修理を依頼しましょう。また経年劣化により入居後しばらく経ってから修理が生じた場合は、50ドルや100ドルなどテナントが免責額を支払い、修理にかかる残額はオーナーが負担する、と定められた契約が多いです。

Q6.シャワーヘッドを変えたり、壁掛けテレビを取り付けても大丈夫でしょうか?

 基本的に契約には「テナントはオーナーの許可なく内装を変更しない」と定められています。そのため、何か部屋の中で変更を行いたい場合、オーナーに承諾を得ることと原状回復できるようにすることが基本です。例えば固定式のシャワーヘッドを可動式のシャワーヘッドに変更したい場合、オーナーによっては自分で勝手に変えていいよ、というオーナーもいれば、必ずハンディマンなど業者に依頼して変えてください、というオーナーもいます。また壁掛けテレビは外した後に大きな穴が残ってしまうので、オーナーが承諾しなかったり、承諾しても必ず原状回復をすることを求められるケースが多いです。

 入居・退去の際にトラブルがないよう、契約内容はしっかり確認し、必要時はオーナー側とのこまめなコミュニケーションをはかりましょう!

※弊社では、契約内容に関するご質問、退去立会い等も承っております。売買、賃貸、管理など不動産に関するお問合せについていつでもお気軽にご相談ください。

増田利加

Starts Realty Canada, Inc