カナダ所得2023「7万4200ドルvs 60万6000ドル」階層で広がる収入の断層と格差 | カナダニュース報道局
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カナダ統計局(StatCan)が発表した2023年の所得データによると、カナダ国内の経済状況は複雑な様相を呈していることが明らかになった。
2023年のカナダの家族および非世帯個人のインフレ調整後の中央値手取り収入は、前年の7万3300ドルから1.2%増加し、7万4200ドルに達した。しかし、全ての納税者を対象とした平均収入を見ると、2023年は0.3%減の5万9900ドルとなっており、一部の高所得層の収入減や経済調整の影響が全体の平均値を押し下げた格好だ。
貧困率を見ると、その動向は世代間で二極化している。高齢者(65歳以上)の貧困率は、前年の6.0%から2023年には5.0%に改善した。一方で、労働世代(18歳から64歳)の貧困率は、前年の11.1%から11.6%にわずかに上昇した。
景気調整の影響は、トップクラスの所得層にも及んだ。StatCanのデータによると、2023年のトップ1%の平均収入は、0.6%減の60万6000ドル。トップ1%に入るための所得水準は29万3800ドルだった。
トップ0.1%の平均収入は、1.0%減の213万1900ドル。ただし、トップ0.01%という最上位層においては、平均収入が0.2%増の774万3100ドルとなっており、ごく一部の超富裕層のみが収入増を維持した例外的な結果となった。
StatCanは、この2023年の所得動向について、COVID-19パンデミック後の経済調整の継続、GDP成長の鈍化、そして非永住者による急速な人口増加、さらには3.9%に達したインフレ率といった複数の要因が複合的に影響を与えたと分析している。
さらに、StatCanは所得の「構造」の違いに注目している。トップ0.01%の超富裕層は、収入の多くを投資収益・配当・資産所得などから得ており、一般のカナダ人が収入の約3分の2を賃金・給与に頼っているのとは対照的だ。






