持ち物件を投資としてキープする人が増加|家を買いたい!数字で解説トロント不動産マーケット
住宅マーケット年別比較チャート
出典: TREB ※グラフはデタッチからコンドまで全てのタイプを含めたものであり、トロント市とその他GTAを含めた平均です。
2021年10月のTREB全域・全物件タイプの総取引数は9,783件で、2020年同月の1万503件からマイナス6.9%の減少でした。新規リスティング数はマイナス34.1%、有効リスティング数はマイナス55.2%と売り出し物件数は半数以下となっています。
しかしながら、全物件タイプの平均価格は115万5,345ドルと昨年10月の96万8,536ドルからプラス19.3%の上昇を果たしました。平均売却日数はマイナス25%とマーケットは比較的速く動いているようです。
ここまでマーケットの在庫が少ないと、競争が激しくなり価格が吊り上がりますね。最近の傾向では多くの人たちが持ち物件を投資として可能な限りキープすることが多くなっているようで、今後も不動産購入の難易度は上がると思われます。
【物件タイプ別の平均価格】
の順に並んでいます。
トロントとその周辺エリアは地理的に南はオンタリオ湖、北はGreen Belt地帯に挟まれています。そのため開発可能なエリアも制限されるわけですが、多くのエリアに残るSingle Family Zoningがさらに問題を大きくしているとの意見もあります。
これは現在戸建てが建っている土地にセミデタッチやタウンハウス、複数住居ユニットを含む建物を建設することを禁止するもので、変えるにはBy-Lawを変更申請し許可を得なければなりません。
しかしながらSingle Family向けの戸建てには建て替え可能で、比較的土地の大きな平屋を取り壊しては巨大な数ミリオンもするような戸建てを建てることが良く見られます。この規則を廃止することにより住宅ユニット数が増えるとの意見もありますが、果たしてそのような単純な問題なのかは疑問が残るところですね。