新築物件が増えない限り価格は上昇し続ける?!|家を買いたい!数字で解説トロント不動産マーケット
住宅マーケット年別比較チャート
出典: TREB ※グラフはデタッチからコンドまで全てのタイプを含めたものであり、トロント市とその他GTAを含めた平均です。
2022年2月のTREB全域・全物件タイプの総取引数は9,097件となり、2021年2月の1万929件からマイナス16.8%の減少です。新規リスティング数はマイナス6.6%、有効リスティング数もマイナス20.0%となり、ここ半年程度続いた在庫が前年同月の半数以下よりは改善しているものの、まだまだ物件不足の傾向にあります。
全物件タイプの平均価格は133万4,544ドルで、2021年同月の104万4,957ドルからプラス27.7%と相変わらずの大幅な伸びです。平均売却日数はマイナス42.1%とマーケットは比較的速く動いています。
【物件タイプ別の平均価格】
の順に並んでいます。
市外の上昇率が高止まりなのは、それだけ価格が高く、また不動産取得税が州と市の二重課税のトロントを避け、郊外に移動する層が多いということなのでしょう。
TOKO’s EYE
急上昇するマーケットの原因を需要と供給の差とする論調が多く見受けられる。
たしかに、過去のデータから見ても人口増加に釣り合うような新築物件が建築されていないのは事実です。ただ単純にそれだけがマーケットの原動力となっているわけではないかもしれません。
不動産はお墨付きの安定した資産の置き場所?!
政府発表や経済学者、銀行のリポートなどで物件不足が価格高騰の原因とするということは、消費者に対し「新築物件が増えない限り価格は上昇し続ける」とのメッセージを送っているのと同義と言えます。それが消費者の自信の裏打ちとなりマーケットに反映されているのは間違いありません。不動産はお墨付きの安定した資産の置き場所と捉えられているわけです。何かのきっかけでそれが崩れた時にはマーケットの調整が起こる可能性は頭に入れておきましょう。