VAMPS HYDE & K.A.Z スペシャル・インタビュー
11月6日より、北米ヘッドラインツアー「VAMPS North American Tour 2016 with Special Guest Citizen Zero」が開催された。同ツアーは、2015年10月から開催されていた中南米・アメリカ西海岸ツアー以来約1年ぶり、6度目の北米ツアーとなる。
今回は、デトロイト出身の4人組ロックバンドCITIZEN ZEROをゲストアーティストに迎え、アメリカ、カナダ、メキシコの3カ国を廻る全6公演。
そして今回のトロント公演は、同ツアーの中で5つ目の開催地となった。TORJAでは、ライブ前のHYDEさんとK.A.Zさんに、海外での音楽活動に対する思いやお二人のリフレッシュ方法、トロントの印象などお話を伺った。
VAMPSとしてはカナダ初上陸となりますが、トロントを含め、カナダの印象はいかがですか?
HYDE:もともと良い印象を持っていますよ。今日も来る途中の景色が凄く綺麗で「あ~、一回ここに住みたいな~」と思うところがいっぱいありました。トロントはニューヨークにも近いし、良いですよね。
昨年の中南米・アメリカ西海岸ツアーを行って以来、約1年ぶり、6度目の北米ツアーを行われている最中ですが、前回のツアーとの変化や新たな手ごたえはどう感じていますか?
K.A.Z:今回は前回より少し短い期間でのツアーなのですが、前回のツアーからまた新しくファンになってくれたお客さんが来てくれたりして、少しずつ手ごたえを感じ始めているところですね。それに、お客さんの反応はやはり土地ごとで違いますね。たとえば、アメリカと南米だと、それぞれの土地で普段聴いている音楽の種類も違うだろうし。お客さんの反応からもそういった感じを受けるぐらい、全然違いますね。
HYDE:いやぁ、もう最高でしたね。来年へのきっかけになるツアーになればいいなと思っています。来年もまた海外ツアーをやる予定なので、是非またトロントに来たいなぁ。
今回のツアーも含め、海外バンドのツアーに同行したり、海外の音楽イベントに参加したりと、日本国内にとどまらず、国外の活動に熱を入れて積極的に行われていますが、そこにある目的や思いとは何なのでしょうか。
K.A.Z:バンドを始めたのも、特に日本限定として始めたわけではないですしね。やっぱり、いろいろな国の音楽を聴いてきたし、海外のバンドも日本を含め色々な国でツアーをしているし、ごく自然というか、当たり前と言えば当たり前のような感じです。人種とか言語が関係ないぐらいの音楽が作れればかっこいいなと思うし、訪れる土地それぞれで面白いシーンがあったりするんですよね。ベースボールしたりサッカーしたりだとか、そういうことがやりたいからやっているという感じですね。
HYDE:やっぱり自分たちはアメリカの音楽を聴いて育ってきたので、そういうアーティストと一緒のような存在になるのが僕たちの夢でもありますね。それを目指してやっている感じです。
海外でのライブは、やはり日本のライブとは違った何かがあると思います。特別何か意識していることや気にしていることなどはありますか?
HYDE:英語の発音かな。英語の歌詞とか、日本だと適当に歌ってもバレないだろうと思って歌っているけれど、こっちではもうバレバレですからね(笑)。だから普段より発音の練習が長くなります。でも、MCの時の英語は一夜漬けで覚えています(笑)。昔の自分は何て言っていたかなとか思い出すために自分の過去のデータを寄せ集めて見直したり、周りの人に聞いたりしています。
HYDEさんもK.A.Zさんも、それぞれ別々のグループに所属しながら、VAMPSを含め、それ以外の活動も大変長く続けられていますが、音楽活動におけるモチベーションの原動力となっているものは何なのでしょうか。
HYDE:やっぱりさっき言ったような夢があるからじゃないかな。それがなかったら、ひょっとしたら今ごろは民芸品とか作っているかもしれないしね(笑)。それか、もしかしたらもうトロントに住んじゃっているかもしれないし!。
K.A.Z:バンドに限らず、面子が変わるとやっぱり遊び方も変わってくるんですよね。音楽で言うと、出す音が変わったりだとか・・・。だから、そういうところで楽しんでいるという感じですね。
では、長く続けていく中で、気持ちの切り替えはどうされていますか?
K.A.Z:やっぱり趣味かな。スノーボードに行ったりとか。こっちは雪凄いらしいですね。次は是非、滑りに来たいです!
HYDE:夜になってお酒飲むことね。いい気分になって(笑)、 次の日また頑張ろうって、良いリフレッシュになります。
結成8年目となるVAMPSですが、5年後、10年後を考えた時、イメージされる姿はありますか?
HYDE:5年後にはトランプタワーに住んで、金髪のお姉ちゃんたちをはべらかそうかなと思っています(笑)。でも、とりあえずゴールはまだ分からないですけど、海外のフェスに出たときに、ちゃんとメインステージで観客を操れるようなバンドになりたいなと思っています。例えば、知り合いのバンドとかがそういうのをやっていたら、素直に凄いなと思うから、そういうのをまず目標にしています。
K.A.Z:10年後は、「年金」ですかね(笑)。
HYDE:年金ね~(笑)。
夢を追いかけているTORJAの読者の方々にメッセージをお願いします。
HYDE:俺も語学留学したいな!皆さんと一緒に勉強したいです!
K.A.Z:それはメッセージじゃなくて、願望です(笑)。
HYDE:そうだね(笑)。聞くところによると、トロントって雪に閉じ込められるんですよね?そんな環境で勉強できるなんて、最高じゃないですか。いいなぁ、勉強したい!でもやっぱり、そうやって勉強できるタイミングってなかなか無いですから、本当に今の時間を大事にして、ともに頑張りましょう!
K.A.Z:日本から出て海外に行って、そうやっていろんなところで活躍してくれる日本人が増えるというのは、凄く良いことだと思います。やっていることは違うかもしれないけど、世の中に出ていくということに関しては同じことをやっていると思うから、お互い頑張りましょう!
ライブルポ
会場となったLee’s Palace前には、2ブロックを優に超える長蛇の列。中には、レジャーシートを敷いて前日の夜から並んでいるという熱狂的なファンも駆けつけていた。そして夜8時に開場すると、あっという間に満員状態に。オープニングアクトとして、トロント出身のハードロックバンドSecond Pass、続いて今回のツアーのスペシャルゲストであるCitizen Zeroの2組を迎え、徐々に会場がヒートアップしていく。
そして10時半を少し過ぎた頃、ついにVAMPSがステージに登場!悲鳴にも近い大歓声で会場が大きく揺れる。登場1曲目から、大ヒット曲「INSIDE OF ME」を披露。激しい盛り上がりを見せる中、同曲約10小節を過ぎたところでスピーカーから音が出なくなるというハプニングが発生。調整のため一旦ライブを中断し、舞台を後にするメンバー。
それでも会場からはVAMPSコールが始まり、まもなくしてVAMPS再登場。ハプニングなど無かったかのように、また素晴らしい盛り上がりが彼らを迎える。「LIPS」、「REDRUM」と激しく駆け抜け、「SIN IN JUSTICE」では会場が一体となり、JUSTICE!と手を高く掲げ叫ぶ。熱さを増すライブ中盤には、Rihannaの「DIAMONDS」をVAMPS風に歌い上げ、会場がしっとりとした雰囲気に包まれる。そして、HYDE自身も出演したXperiaのCMタイアップ曲として知られる「WORLD’S END」で、会場のボルテージは最高潮に。
HYDEが「Nice to meet you, Toronto!」と口を開くと、会場からはまた悲鳴のような大歓声が沸き上がる。その後も流暢に英語でのMCを行うが、気分が高まったのか「すごい!熱い!」と嬉しそうに声を大にした。
アンコールでは、トロントのファンから贈られたという、たくさんの応援メッセージで埋められた大きなカナダ国旗のフラッグを身にまとって再登場。感謝の言葉を述べるとともに、「DEVIL SIDE」と「SEX BLOOD ROCK N’ ROLL」を披露。演奏後には、ステージに残ったK.A.Zが自身のギターピックを会場に投げ、最後にまた会場を沸かせた。
そして、アツい熱が収まらないまま、全17曲、約2時間のライブは名残惜しくも幕を閉じた。今回が初上陸となったトロントでのライブを、大成功に収めたVAMPS。来年にも予定されているという海外ツアーで、 またトロントに帰ってきてくれることを願う。
VAMPS
L’Arc〜en〜Cielのボーカリスト・HYDEと、Oblivion Dustのギタリスト・K.A.Zにより、2008年に結成されたロックユニット。結成当初より、日本国外での活動を積極的に行い、北米、南米、ヨーロッパ、アジアなどでのワールドツアーを敢行。南米ではセカンドアルバム『BEAST』が日本人アーティスト初のセールスチャート4位を記録。また、ハロウィンのスペシャルライブとして「HALLOWEEN PARTY」を主宰しており、そのハイクオリティな仮装と豪華なゲストアーティストに毎年高い注目が集まっている。活動開始から、日本を含めた世界各地で約350本ものライブを行い、ライブハウスでの公演やアリーナ公演、夏の野外公演など、多彩なステージで型にはまらないパフォーマンスを行っている。
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