People.22 vol.21「MUSIC in EVERY MOMENT」平山ななみさん|カナダで挑戦する若者
カナダを去る日が着々と近づいてきている。約2年半前にカナダに来てから、カレッジでMusic Businessを学び、無事卒業し、今思えばあっという間に時間が過ぎていったように思うが、何度か帰りたくなったり、時間が長く感じたりすることもあった。しかし、多国籍な環境の中で暮らし、多様な音楽や文化、そして人々と出会えたことはかけがえのない経験となった。
カナダにいる間、ありがたいことにカレッジから今までずっと音楽に囲まれた生活を送ることができ、周りの人々にも恵まれた。自分の好きなことを学び、仕事として関わっていった中で、難しいことに直面することももちろん多かったが、新しい発見の連続で、気を落とすことなく楽しみながら続けることができた。特に、自然を感じながらの音楽はとても好きで、Arts in the Parksのイベントはよく行った記憶があり、仕事としても関わることができたのは嬉しかった。
最後のカナダでの仕事は、永田社中が現在行っている「Kazé風(Wind)」コンサートツアーである。ケベックからトロントまでの6都市を巡るツアーで、篠笛奏者の朱鷺たたらさんをゲストにお迎えしている。リハーサルに私も参加したのだが、とても素晴らしいサウンドのコラボレーションで、聴き入ってしまっていた。永田社中は今後もイベントやコンサートを予定しているので、SNSなどチェックし続けてもらえると嬉しい。
このコラムも今回で最後になる。21回にもわたってこのコラムを書く機会をいただけたこと、そして読んでくださった方々に心から感謝している。カナダで過ごした日々は、常に音楽のことを考えていた時間だった。これまでの経験が、私にとって新たなステージに進むための大きな糧となり、自信を与えてくれたことは確かである。これからも変わらず音楽に囲まれ、音楽を支え、音楽に支えられながら、歩んでいきたいと思う。