サッカー選手向けコンディショニング法|オリンピック選手もサポートするカナダ公認マッサージ・セラピストが教える身体と健康【第65回】
「サッカー選手に大切なストレッチはなんですか?」よく質問を受ける内容です。念のため、プロサッカー選手や大学で活躍するサッカー選手にもリサーチした結論は、特にサッカー選手向けストレッチというのは無く、試合後のコンディショニングではストレッチというよりも、呼吸を整える様なヨガエクササイズをしたり、その後氷風呂に入りバランスの取れた食事を摂る全体調整の様なことをメインにすると教えてくれました。使った部分を集中的にストレッチする様な考えよりも、試合で高ぶった神経を落ち着かせて筋緊張を和らげたり、気持ち的にもリセットするのは試合後のアプローチとして的を得ていると思います。
これとは別に一般論としてサッカー選手が必要と思われるポイントは、❶腿を引き上げる筋肉であるヒップフレクサーを緩める、❷全体重を受け止めている足首の手入れ、❸胸の緊張を緩めて呼吸を楽にする、❹肩を緩めて腕の振りを良くする、❺お尻の筋肉を緩めて下半身のバランスをとる…などが考えられます。
体を鍛えるだけではなく、緩めたりバランスを整えることで自分最大のフィジカルパフォーマンスを導き出すのはアスリートが始めに取り組まなくてはいけない、そしてずっと続けなくてはいけないタスクです。基本的な方法としては、
❶ 大きくて深い部分にあるために、通常のストレッチでは効果があまり期待できない
腰周りの緊張を直接セルフマッサージして膝の上がり具合を確認する
❷ 足首周りの腱を中心に緩めて足首の可動範囲を確認する
❸ 両手の指を立てて肋骨に沿ってマッサージして胸郭の緊張を緩めて呼吸を楽にする
❹ 肩関節周りの腱や靭帯を直接刺激して緩める
❺ うつ伏せで膝を90度曲げて立てた状態から足を開いてお尻の奥の緊張を取る
などがあります。
大切なのは、この様な基本タスクを習慣つけて自分の日々のコンディションの変化を感じることや、日々のプレーの変化から身体の変調を自分で予測することです。
これをマスターするとプレーが安定したり、大きな怪我をしなくなったりアスリートとしてワンランク上の選手になる事は間違いありません。そのためにも、コンディショニングすると体が良く動くことを実感するのが大切なのです。
「サッカー選手に大切なストレッチはなんですか?」の本当の答えは、各選手が自分自身で導き出すものなのです。
その中で特に大切なのは、痛みなどの自覚症状無しに忍び寄ってくる腱や靭帯に溜まる疲れです。これを防ぐためにコンディショニングにおける効果確認作業を感覚で行うのではなく、関節の可動域など絶対基準で行う必要があります。腱や靭帯の疲れは関節可動域の減少という形で現れるからです。これを見逃したことにより多くのアスリートが怪我に見舞われています。一度真剣にコンディショニングに取り組んでみてはいかがですか?
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