トロントでメキシカン気分を味わう メキシコ料理の王道「タコス」|食の編集部 食べ歩き|寒いトロントをいざ脱出!カリブ海特集
スペシャルティのアル・パストールという名の豚肉をソースに漬け込んだ定番のタコス
El Trompo
ケンジントン・マーケットにある小さなメキシカン・レストラン。店内はメキシコから直接持ってきたような道路標識やステッカー、旗などで装飾され、映画「リメンバー・ミー」の世界を彷彿させる。
定番のタコスは、9.75ドルという値段で少し高く感じるかもしれないが、小さいタコスが五個運ばれてくるので十分なボリュームだ。柔らかい肉はもちろん、対照的にシャキシャキな玉ねぎが肉の食感をさらに引き立たせる。ライムを少し搾ると爽やかな酸味が広がり、中の甘いパイナップルと見事に融合している。
スタッフの皆さんもとても愛想がよく、少し窮屈な店内も不思議と居心地がいい。
鶏肉のティンガ・タコスとエビのタコス
El Chapo
イートンセンターから少し南に行ったところに店を構える。メニューは定番の鶏肉、豚肉、魚の他にエビ、そしてビーガン仕様の豆腐タコスがあったりと幅広い。2つのタコスを11.95ドルで自由に組み合わせ、3つ以上頼む場合は5.95ドルずつで追加するというシステム。
ティンガ・タコスにはメキシコのカッテージチーズのようなコティハ・チーズが程よい塩味をプラス。肉はチポトレ・ソースで味付けされているため、全体的にスパイシーなタコスに仕上がっている。
どちらもトウモロコシのトルティーヤが二重に包んでいて、「小腹満たし」というよりかはしっかりとした食事として成り立つボリュームだ。
コスティリータ・デ・レズという牛リブのタコス
Good Hombres
BathurstとDundasの交差点近くに新しく出来たタコス専門店。カラフルな店内の中央にある黒板に書かれている8種類のタコスから好きなのをチョイス。全て3.75ドルなので一つから手軽に選べる。
一口食べて驚くのがトルティーヤの柔らかさ。肉はトロトロに煮込まれていて味付けもしっかりしている。スパイシーなソースもたっぷりとかかっているが、ただ辛いだけではなく柔らかさも感じられる。目の前で調理する様子が見られるのも楽しい。
ビーガンスタイルのロースト・カリフラワー・タコス
Insomnia
コリアタウンにあるこの店は英語で「不眠症」という意味を持ち、それに相応しく毎日夜中の2時まで営業している。7.45ドルのビーガン・タコスの具材はもちろん野菜のみだが、それぞれに味がしっかりとついているのでソースをかける必要はない。カリフラワーはカレーのような風味をまとっているので飽きが来ないのも嬉しい。今回は小麦粉のトルティーヤでいただいたが、トウモロコシのトルティーヤに変更することも可能だ。この他にもスモーク・チキン・タコス、ポーク・タコス、そしてフィッシュ・タコスもある。19.95ドルで3種類を選ぶことも出来るのでぜひお気に入りを見つけてほしい。
青唐辛子が半分そのまま入ったタコス
La Chilaca
ケンジントン・マーケットの小屋の中にあるタコス専門店。Chilacaとは長細い青唐辛子を乾燥させたもの。肉の味付けにも使用されるようだが、このタコスには唐辛子を半分にしたものがそのまま中に入っている。中身は牛、豚、鶏、魚から選ぶことが出来る。今回は定番の豚(カルニタス)をオーダー。肉は少し酸っぱめの味付け。玉ねぎ、コリアンダー、そして青唐辛子と野菜もたっぷり。ちなみに青唐辛子は辛くないので苦手な方でも安心して食べることが出来る。
トルティーヤに敷かれているチーズもいいアクセントになっている。店頭には三種類のソースが置いてあり、全てセルフサービスなので自分の好きな辛さに調整することも可能。
また、他にもメキシコ料理店Pico de Galloやパン屋のPancho’s Bakeryも併設されているので食べ歩きをするのも楽しみ方の一つだ。
Haddockをフライにしたタコス
Seven Lives Tacos y Mariscos
こちらもケンジントンマーケットにある人気店。12時の開店と同時に満員になる小さな店内には鉄板で焼かれる肉の香りと手際よく会計を処理するレジの音とで活気に溢れている。
6ドルのフライタコスは、あつあつでカリカリの衣の中に隠れているのは柔らかい白身の魚。衣もところどころ水分を吸収しもちもちになっていて、実に様々な食感を楽しむことが出来る。野菜はトマト、紫キャベツ、玉ねぎといった極めてシンプルな組み合わせだが、だからこそ主役のフライを引き立てる。
サルサやライムといったトッピングはセルフサービスなのでお好みで味を調整することが可能だ。
ボリューミーなクリスピー・カリフラワー・タコス
Fresh
トロントに数店舗構える人気のベジタリアン・ビーガンフード店。食事の他にもスムージーやコールドプレスジュースなどといったラインアップもあり、トレンディかつ健康意識の高いお店として老若男女に人気だ。
新作のクリスピー・カリフラワー・タコスは、サクサクに揚げられたカリフラワーが典型的な揚げ物よりかは軽い印象ながら、食感が十分に楽しめる。付け合わせのザワークラウト(キャベツの漬物)がさらにシャキシャキの食感をプラスしてくれる。大きなタコスが二つで11ドルというのも嬉しい。
この他にもグリル・豆腐・タコスやファラフェル・タコスといった独特なメニューが揃っている。
真っ赤な色のパストールタコス
Tacos El Asador
コリアタウンの中にひっそりと佇むレストラン。一歩店内入るとまるで夜の市場にでも迷い込んだかのような薄暗い独特な雰囲気が広がる。スペイン語も飛び交い、まるで本場に旅行に来たかのような感覚に包まれる。こちらも一つから選ぶことができ、2.90ドルから4.10ドルととてもお手頃。
真っ赤な色のタコスはそこまで辛くはなく、どちらかというと酸っぱ辛いスパイシーな味付けで、肉もトロトロに煮込まれている。トッピングのコリアンダーの風味もアクセントになっていて食べる手が止まらない。