J-popに踊り明かす夜、Drom Tabernaにて|トロント音楽散歩 with Cecili
トロントのダウンタウン、クイーンストリートを下っていくと、暖かい灯りと共に音楽がいつも溢れる街角の、Drom Tabernaという素敵な音楽バーがある。ここでは世界中の音楽が週7日、毎日演奏されていて、いつだって活気に満ちているこの場所を訪れるだけで、まるで世界を旅をしているような素敵な気分になれる。
年末のとある寒い土曜日の夜、友人のバンドがこのDrom TabernaでJ-popのショーを行うというので訪れる機会があった。これがまたユニークなショーで、深夜2時30分から開始して朝まで歌って踊るというちょっと狂った企画だった。目が覚めることを祈りながら早めの夜の不思議な時間に仮眠を取り、無事深夜に向かうと、夜更けにも関わらず店の前には長蛇の列ができているので驚く。行列をなんとか乗り越え、群衆をかき分けてステージ近くまでたどり着くと、クラシックなJ-popが大盛り上がり。みんなが一緒に歌い踊り、熱気に包まれた会場の雰囲気はとても楽しいものだった。
カナダに来てからというもの、日本の音楽、特にCity Popや日本の高度経済成長期の時代の音楽が多くの人に愛されていることに気付かされ驚かされ続けている。City PopのJazzやFunkの要素、そして時代を超えたノスタルジックな雰囲気が言語の壁を超え人気の理由なのかもしれない。友人のバンドも、メンバーに日本人は一人もいないのに、City PopやJ-popに特化したパフォーマンスをしているのだから本当にすごい。
ところでこの日、Drom Tabernaの入り口で印象的な出来事があった。入口の行列を抜ける際にセキュリティの強面のお兄さんのIDチェックを受ける必要があったのだが、ぶっきらぼうな印象の彼がIDの名前を見て私が日本人だと気づいた途端、突然すごい優しくなって、楽しく少し会話をしたのち、私の前で辛抱強く待っていた人たちの行列を全部すっ飛ばして私を中に入れてくれたのである。これが良かったのかはよくわからないけれど、日本ブランドいつもありがとう。日本の音楽や文化がカナダで愛されていることへの感謝と嬉しさが胸に広がった素敵な夜だった。












