銀杏・木村オーナーシェフのカナダストーリー Vol. 2 銀杏レストランが持つこだわり
創立から60年以上の歴史を持つInternational Plaza Hotel。それはトロント・ピアソン国際空港からの利便性もあり、カナダを初め、他国からのお客さまにも愛されているという意味合いを持つ。そのInternational Plaza Hotelとともに、実に20年以上の月日を歩み続けている銀杏レストラン。地元からの常連客はもちろん、トロントに訪れた際、足を運ぶお客さまも多いのだという。
第2回目の今回は、長くお客様に愛され続ける、その秘訣やこだわりに焦点をあて、木村オーナーシェフにお話を伺った。
Vol. 2 銀杏レストランが持つこだわり
銀杏レストランが持つ、お客様への配慮はなんでしょうか?
お客様に楽しんでいただくために、例えば、テーブルやナプキンがきちんと揃っていたり、季節の花があったり、そういった小さなことから気を配るようにしています。“味”というのは、食べ物の味だけではなく、音楽や着物など、目に見えるもの全ての総合点が“味”になる、と私は考えています。そのため、お客様が来られた時に、美しい花が出迎えたり、整理整頓された日本様式があったりすること、その全てのバランスやこだわりが、私は銀杏の持ち味だと思っています。
メニューへのこだわりを教えて下さい。
料理の7割は仕入れと仕込みです。残りは最後の調理です。それさえ間違えなければ素晴らしいものが出来ると思っています。我々が出来ることは、常に鮮度が一番良いものを、シンプルに調理・提供することです。ですので、仕入れも未だに自分自身で行っています。野菜も、肉もオンタリオの北のほうにある農場から直接仕入れ、味噌・出汁などの調味料も銀杏にあった独自性を出すように心がけています。それが銀杏レストランの基本でもあり、こだわりです。
International Plaza Hotelに銀杏レストランを再オープンした時に、木村さん自らキッチンに立ったが、調理の経験がなかった為、全て見様見真似でやっていたのだと、当時を振り返った。
その為、最初はあまり自信がなかったそう。それでもお客様の声を聞き、昔ながらのレシピを守り、メニューを改善しながらレストランを盛り上げた。
「私は他のシェフのようにどこかで修行してきたわけではなかったのですが、お客様は何が欲しいのかということを常に考えて、勉強しながらやっていました。それが結果として、現在フレキシブルにアレンジできるようになったので、良かったと思っています。」と木村さんは笑顔で語った。
お客様への思いはもちろん、メニューへのこだわりも熱く持つ銀杏レストラン。そんな木村オーナーシェフこだわりのメニュー、その至極の一部をご紹介しよう。
■Sushi Pizza:人気の前菜の一つ。新鮮な魚と揚げた寿司飯のコラボレーションがたまらない一品。前菜のメニューは豊富に取り揃えており、他にもこだわりの味噌を使った銀鱈や、香り豊かな柚味噌のラム肉、生姜の味がたまらない帆立貝も試したい。
■おまかせ(Omakase): シェフお任せの寿司セット。16貫の握り寿司と1本の巻き寿司をその日一番鮮度が高いネタをシェフがアレンジを加えて提供してくれる。
■ビーフステーキの照り焼き(Beef Teriyaki): 特選サーロインビーフステーキと手作りの照り焼きソースが織りなす逸品。地元のお客様にも人気の一品で、日本人に馴染み深い、鶏肉の照り焼きも提供可能。サーモンの味噌焼きもオススメの一品。
■梅(Ume): 10貫の握り寿司、4種刺身盛り、3種の巻き寿司が舟盛りで出てくる刺身と寿司のコンボはまさに圧巻の一言。大勢でシェアをしたいときにオススメ。他にも松(Matsu)、桜(Sakura)のコンボがある。