ダンサー・バレエ講師・Gyrotonic®認定トレーナー 亀田晴美さん(中編)|Hiroの部屋

ヒロさん(左)と亀田晴美さん(右)

ヒロさん(左)と亀田晴美さん(右)

 中編では海外で生活する者どおし、メンタル面でどのように気を使っているか、また亀田さんがバレエ指導者として10歳・13歳の子どもたちをカナダに引率し、共同生活をした時のことなどを語り合ってもらった。

常にポジティブに考えることが大切

ヒロ: 海外で生活をしていると色々とあると思いますが、メンタル状況はバレエにどのように影響すると思いますか?

去年の12月トロント公演の本番前

去年の12月トロント公演の本番前

晴美: トロントでの初めての舞台の時、怪我をして痛みを抱えて踊るという状況だったのですが、その時のメンタルは本当に良くなかったです。良い治療師も知らなかったし、日本に普通に売っているテーピングもトロントには無かったので大変でした。

 それ以来、特に本番前はコンディションを整えるために、自分自身の状態にフォーカスする様に心がけています。日本とは言葉はもちろん食事や住むところも違うので、自分が今踊りやすい状態かなど気を配っています。

 今ではジャイロトニックで自分自身のケアができますし、怪我をした時のメンタルへの影響は本当に大きいので、怪我の無い身体づくりを指導しています。

ヒロ: 僕は自称、異常にポジティブなので(笑)、簡単には落ち込まないんですが、珍しく落ち込む時でもカットなどの技術はいつもと同じですね。ただ、接客で笑顔や口数が少し減ってしまうかもですね。そんな時も常連の顧客様が多いから、とても助けられてますね。本当に有難い事です。

晴美: カナダの恩師であるタチアナからも、常にポジティブに考えることが大切だとアドバイスを受けました。悪いことがあっても必ずまた良いことが起こるからって。

心身の状態を把握してケアをすることが本当に大切

ヒロ: 仰る通りですね。現役ダンサーとしてだけでなく、次世代のダンサーの教育者にもなって自分自身で変わったことはあります?

晴美: 最近になって生徒をより客観的に見られるようになったと思います。若い世代の子たちはがむしゃらにバレエに打ち込んでいて、本番前に怪我をしてしまう子も少なくありません。自身のダンサーとしての経験から、心身の状態を把握してケアをすることが本当に大切なんです。レッスン中に生徒を冷静に観察して、これまでよりさらに声がけを意識して行なっていますね。

ヒロ: 2019年の夏には小・中学生の子どもたちを引率してトロントに来ましたよね。

晴美: はい。東京のワークショップで出会った10歳と13歳の子どもたちとカナダで2週間過ごしました。バレエスクールに通いながら、3人でairbnbを借りて生活をしました。

「自分で」考えるという姿勢がバレエにも通じる大切な要素

ヒロ: ご苦労も多かったのでは?

晴美: 想像以上に大変でしたね(笑)。10歳と13歳なので、生活面でまだできないことも多いですし。でも将来的に海外でバレエをしたいと思ったら、親に頼らず生きていかないといけない。「自分で」考えるという姿勢がバレエにも通じる大切な要素だと思ったので、2週間の生活の上ではとにかくそれを教えましたね。普段は親にやってもらっていることを自分でさせて、たくさん指摘して泣かれたこともありました。

ヒロ: もう母親みたいですね(笑)。2週間を終えて子供たちの反応はどうでしたか?

晴美: 楽しかったからまたカナダに来たいと言ってくれました。厳しくしたこともあったけれど、自分で考えて行動する習慣が身についてくれればいいなと思います。

ヒロ: それはよかったですね。はるみさんは今どきの日本の子供たちについてどう思います?僕は、良い意味で細分化されていると思うんだけど。昔に比べて、一部の高校生、大学生が専門性の高いことに集中しているケースとか。

晴美: 私は小中学生は個性がなくなってきているのかなと思うことがありますね。学校の友達がみんな塾に行っているから、自分も塾に通い始めるという子が増えて来てるみたいです。反対に、バレエがやりたいから学校の成績を落とさないというのを親と約束して、塾に行かない子もいます。
 ただ最近は外遊びをする機会が少ないからか、体力が無い子どもが増えたように感じます。

ヒロ: 僕たちが子どもの頃は、校庭でかけっこしたり、放課後に公園でかくれんぼしたり、スポーツしたり、外で遊ぶことの方が多かった。今の時代、特に大都市では外で遊ばせることに危険を感じる傾向があるのが、残念ですよね。

晴美: そうですね。だからバレエのレッスンでも筋トレから始めるんです。

海外への憧れ

ヒロ: なるほど。話は変わりますが、はるみさんはもともと海外志向でした?

晴美: 子どもの頃からバレエを通してロシアやニューヨークに行く機会はありましたね。だから海外に対する憧れはあったと思います。その憧れが結果的に2015年の単身での海外進出につながったのかな。

ヒロ: 僕も小さい頃からアメリカに憧れがあったな。中学時代に高校はアメリカに留学したいと思ったけど、お金のことを考えたら親にも言えず。結局、美容師になって自分でこっち来て良かったけど。お互い、幼い頃から海外への興味はあったんですね。

(聞き手・文章構成TORJA編集部)

亀田晴美さん HARUMI KAMEDA

 愛知県出身。ロシア、サンクトペテルブルク300周年記念公演に出演。アメリカ、NYにて研修、公演に出演。2015年よりトロントにてダンサー、バレエ講師として活動。2017年より日本でバレエ留学エージェントとしても活動。2018年より東京世田谷区三軒茶屋に自身のジャイロトニックマシンをもち、Gyrotonic®、Gyrokinesis®、プライベートクラス、グループクラスを開講中。バレエのプライベートクラスでダンサーに必要な筋力トレーニングから基礎、応用まで要望に合わせて指導。2015~2019年にはトロントにてくるみ割り人形全幕ソリスト出演。

STUDIO ELEVATE(東京スタジオ)
Instagram: @studio__elevate
Web: https://studioelevate.amebaownd.com/
TIBTJAPAN(Toronto International Ballet Theater 日本支部)
Instagram: @tibtjapan
Web: https://tibtjapan.amebaownd.com/

Hiroさん

 名古屋出身。日本国内のサロン数店舗を経て渡加。NYの有名サロンやVidal Sassoonの就職チャンスを断り、世界中に展開するサロンTONI&GUY(トロント店)へ就職。ワーホリ時代から著名人の担当や撮影等も経験し、一躍トップスタイリストへ。その後、日本帰国や中米滞在を経て、再びトロントのTONI&GUYへ復帰し、北米TOP10も受賞。2011年にsalon bespokeをオープン。今もサロン勤務を中心に、著名人のヘア担当やセミナー講師としても活躍中。世界的ファッション誌“ELLE(カナダ版)”にも取材された。

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