カナダワインの魅力 #01
Laundry Vineyard Cabernet Franc 2010
はじめまして!カナダ産ワインの愛好家で、カナダのワインを日本に輸入しているインポーターのジェイミー・パクインと申します。皆さんはカナダ産ワインを味わったことがありますか?カナダに住んでいる皆さんでも、カナダ産ワインを全く飲んだことがない、またはアイスワインしか飲んだことがない、なんていう方も多いと思います。カナダ人でワインが大好きな私自身、カナダ産ワインの素晴らしさを知ったのは、実は比較的最近のことなのです。今月からこの場をお借りして、カナダ産ワインに関する情報をお届けしていきたいと思います。
カナダ産ワインと言えば「アイスワイン」というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、近年では上質なワインが数多く造られるようになっています。 カナダのワインはほとんど輸出されないため知名度は高くありませんが、近年では、世界で最も権威あるワイン専門誌「ワインスペクテーター」で高評価を受けたり、世界最大級のコンクール「デキャンター・ワールド・ワイン・アワード」にて、2013年の世界最優秀ピノノワール(15ポンド以下の部)を、なんとカナダ産のワインが受賞したりと、世界レベルのアワードも数多く受賞するに至っています。
カナダにおけるワイン造りの歴史は意外に古く、16世紀にはイエズス会がワイン造りを開始していたといいます。その後もヨーロッパからの移民等を中心にワイン造りが行われていましたが、米国の禁酒法等の影響もあり、本格的な広がりを見せたのは1970年代頃からです。 カナダのワイン産業にとっての転機は、1987年の米国との貿易協定締結(後のNAFTA)。外国産の安価なワインが自国に流入してくることを予見したカナダの生産者は、より高品質なブドウ品種への大規模な植替えを推進するとともに、少量限定生産で品質重視のワイン造りにシフトしていきました。また、カナダのワイン産地の恵まれた土壌や自然環境を求め、ヨーロッパはじめ世界中から実績ある醸造家が移住して来たり、世界各地の産地で修業した造り手が増えたりして、技術的にも目覚ましい進歩を遂げ、近年では世界レベルの上質なワインを生み出すに至っています。
今月のおすすめ
ワイン ランドリー・ヴィンヤード カベルネフラン 2010
(トーズ・ワイナリー)
Laundry Vineyard Cabernet Franc 2010 (Tawse Winery) ナイアガラにあるトーズは、カナダのWinery of the Year(最優秀ワイナリー)に2010年から3年連続で選出された実績を持つ、カナダを代表する醸造元。ブラックチェリーなどの果実やコショウなどの味わい豊かな、軽めの赤。2013年のカナディアン・ワインアワードで、プラチナメダル(最優秀賞)受賞。
ジェイミー・パクイン(Jamie Paquin)
オンタリオ州出身。2005年より日本在住。「日本のワイン愛好家の方々にも、ぜひカナダ産ワインを味わってもらいたい!」という思いから、2011年より輸入・販売を開始。
カナダ産ワイン専門店 Heavenly Vines(ヘブンリー・バインズ)
カナダ国外で唯一のカナダ産ワイン専門店。ジェイミー自らが厳選した、品揃えが自慢。現在約35のワイナリーのワインを輸入。東京都渋谷区恵比寿南2-29-5
heavenlyvines.com