ルアー屋さんのオンタリオ釣り日記 第18回
大氷原の小さな家でエンジョイフィッシング
昨シーズンアイスフィッシングに初挑戦された方々より「どうやって釣ったらいいのかわからないので教えて下さい。」という声をちょこちょこ聞きましたので、今月号ではアイスフィッシングの勘所みたいなモノを書いてみますね。
◆ 釣り具(竿&リール)
昨年、釣りをご一緒させて頂いた方々が使用されていた釣具を拝見させて頂いて、ちょっくら難アリだなぁと感じる事が多かったのが「糸の太さ」。不必要に太すぎる糸を使っていらっしゃる方が多く、糸絡み等のトラブルの原因になっているケースが多く見受けられました。太すぎる糸は魚にも発見されやすくなりますし、オモリが底に付いてるかどうか分かり辛かったり、活き餌の泳ぎが不自然になったりとデメリットが多いです。レイクトラウトやウォールアイなどの大物狙いをする場合は別として、シムコー湖でイエローパーチなどを狙う場合は4ポンドぐらいがお勧めですよ~。
◆ 仕掛け
釣具店などに行くとアイスフィッシング用の2本針仕掛けなど売っていますが、釣り具の扱いに慣れない内は図のような感じのシンプルな1本針仕掛けがお勧めです。糸の結び方は、インターネットで「ユニノット」という結び方を検索してみて下さい。
◆ 餌の付け方
活き餌の小魚(シャイナー)の活きの良さが釣果に非常に影響しますので、餌付けはなるべく手早く行い、1秒でも早く水中に送り込むのが吉です。写真のX印の部分に針を掛けると、シャイナーが比較的弱り辛いです。(餌付けの際に強く握りしめたり、長時間空中にさらしておくのはNG)元気の良いシャイナーほど魚を呼び寄せてくれますので、餌が弱ってしまった場合は、活きのいいシャイナーに付け替えましょう。
◆ 仕掛けの沈め方
イエローパーチ狙いの場合、彼らは底から20~50センチぐらい上を群れで回遊している事が多いので、仕掛けの沈め方は重要です。オモリを底まで沈めてそのまま待っているという方が多いですが、それだと餌も底べったりになってしまって魚に発見されづらくなってしまいます。魚に餌が発見されやすいように、オモリが着底したらリールを2~3回巻いて、オモリを持ち上げ、活き餌が底から20~50センチぐらいの場所を泳ぎ回れるようなイメージで釣りしてみてください。
◆ 仕掛けを巻き上げる時も大チャンス!
イエローパーチは底近くを回遊している魚ですが、シムコー湖にはシスコと呼ばれる淡水ニシンが沢山生息しており、巻き上げの最中に喰いついてくることが結構あります。氷の穴をのぞき込みながらゆっくり仕掛けを巻き上げてくると、シスコ君が餌を追いかけてきて喰いつくシーンが見れたりすることがあって、これが超面白い!
ただゆっくり巻き上げるだけではなく、仕掛けを小刻みにシェイクしながら巻き上げると更に効果ありますよ~。その際にハットの窓を何かで塞いで外の光を遮断すると水中の様子が良く見えるようになりますので、是非試してみて下さい♪
今が最盛期のアイスフィッシング、大氷原の小さな家(ハット)で、楽しい1日を過ごして下さいね~!
今月のワンポイント!
資源回復の為、ここ数年間禁漁だったシムコー湖のシスコ(淡水ニシン)ですが、今年、遂に解禁になりました! 気になるシスコ君のお味ですが、僕は食べた事が無いのでわかりませんが、長年オンタリオに住んでいる友人によると、なかなか美味しい魚らしいですよ~♪ シスコのキープ可能数はライセンスの種類によって異なり、スポーツフィッシングライセンスが2匹。コンサベーションライセンスが1匹となっております。(それ以上釣れた場合はリリースして下さい)
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西根博司(にしね ひろし)
鳥取出身。ルアーフィッシング歴30年。プロルアービルダー歴23年。カナダ歴14年。寝ても覚めてもルアー作りと魚釣りのことばかり考えている典型的な釣りバカ人間。
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