TORJA東北復興通信
「復興の森」と「森の学校」の歩み●第6歩
―「アファンの森財団」大澤 渉氏より
HP: www.afan.or.jp FB: www.facebook.com/cwnicol.afan.revival

(左下)2012年6月の今のアファンの森入り口
(右)5センスプロジェクトで笑顔いっぱいの子ども達
●第6歩「アファンの森」—5センスプロジェクトを通して
財団が取り組む震災復興プロジェクトの源は、長野県黒姫に29年の年月をかけて育ててきた「アファンの森」にある。かつて「幽霊森」と呼ばれていた荒れ果てた森を、少しずつ手を入れ育ててきた。その結果、今では多様な植物が生い茂り、動物達も多くが暮らす命溢れる豊かな森となった。長野県で絶滅の恐れのある種58種が確認されている。
森が豊かになったことで、活動の幅が広がった。森には人を癒し元気にする効果がある。『豊かな森で活動することは、人の心も豊かにする』ことを信じ、「5センスプロジェクト」という活動を財団は続けている。本連載第3歩「心に希望の木を植える」プロジェクトのベースとなっている活動だ。主に児童養護施設の子ども達や障害を持つ子ども達を森に招き、一日中思いっきり遊んでもらう。心を閉じていた子どもや普段あまり遊ばない子どもも、森で時間を過ごすうちに、生き生きとした笑顔を取り戻すそうだ。かつて幽霊森だったこの森が、豊かな森に蘇ったように。
「自然環境は受容の存在そのものだと考えています。多様性が高ければ、様々な人の興味を刺激する出来事が多く存在します。自然と人のつなぎ役がいると、その出来事はもっと多くなるでしょう。また、森林環境に身を置くだけで心身がリラックスすることは科学的にも明らかになっています。生き物の関わりが豊富な「豊かな森」をフィールドに、体全部を使って遊ぶことは、参加者の五感が開き、その人本来の姿(ありのままの姿)になれるのだと私達は考えています。
一方、自分の感情や思いなど、内側に起こっていることをそのまま表現することは、その人を成長させるものだと考えています。受け入れがたい体験や将来の夢などを表現することにより、今よりも自身の状態に前進が見られ、相手に抱く感情を表現すると相手との信頼関係が高まることでしょう。そんなコミュニケーションは自分の新たな一面に気づくことにもつながると考えています。
アファン“5センスプロジェクト”は、参加者が豊かなアファンの森を中心に、森で遊ぶことが大好きなスタッフと共に、体全体で遊ぶことを通して、たくさん表現し、コミュニケーションする機会が生まれ、参加者の本来の姿がより磨かれる、そんなイメージの活動です。その結果、自分の持つ可能性が発見でき、自分も周りの人も皆大切な存在であることに気づき、参加者が自分らしく生きていくことを目指しています。」(大澤氏より)
次回●第7歩 「うまのひづめ展望デッキ」が完成! をご紹介します。
釜石マグネットぬりえプロジェクト @リアスNPOサポートセンター 川原 康信事務局長より
東日本大震災復興支援活動♡マーク♥ビューイング
HP: heartmarkviewing.jp


仮設住宅を「家(いえ)」と話せる愛着を感じてもらいたい
仮設住宅を色とりどり、デザインさまざまのハートマグネットで彩るプロジェクトが9月20日、釜石市昭和園仮設住宅で行われた。平成27年8月31日現在、岩手県の仮設住宅入居率は65.7%、宮城県では59.1%(※1)と、以前多くの人々が暮らしている。そして、東日本大震災から約4年半という時間が経った今も、仮設住宅に住む人々は、その住まいを我が家とは感じられず、会話の中では自分の住まいのことを「仮設」と言うそうだ。
仮設住宅に住む釜石高校2年生の寺崎 幸季(ゆき)さんは、そんな呼び方を不思議に思った。「なぜ自分の住んでいる家を『家(いえ)』と呼ばずに『仮設』と呼ぶのか。」「どうしたら住人の皆さんに『家』と呼んでもらえるのか考えました。」(※2)そんな自分の想いを、「ハートマーク♥ビューイング」という復興支援活動を主催しているアーティストの日比野克彦氏に伝え、力を貸してほしいと手紙を送った。幸季さんの手紙に日比野氏が応え、プロジェクトが実現した。
「ハートマーク♥ビューイング」は、アーティスト日比野氏ならではの発想で、長期化する避難所での生活で不安な気持ちを拭えない人々を元気づけよう、という復興支援だ。だれもが「愛」や「気持ち」「こころ」をイメージする「ハートマーク」の力を借りて、全国各地の人々と被災地に住む人々とをつなぎ、気持ちの交流を目に見える形にしたい(※3)という想いで活動が続けられている。
「釜石マグネットぬりえプロジェクト」には、約5700枚のハートマークマグネットが全国各地から届いた。また、当日は小さな子どもとお年寄りが一緒になってマグネットを作成した。そっけない無機質なプレハブの壁が、皆の手で一枚一枚飾られ、日比野氏は作業中、寺崎さんを優しく指導し、仮設住宅に住んでいる小学生達は、寺崎さんと一緒に楽しんでマグネットを貼っていった。和やかに作業は進み、ついに完成して皆で集合写真を撮った時には、「やったー!」という達成感に包まれた。「本当に綺麗になった。いい思い出になった」と仮設住宅に住むお年寄りが寺崎さんの両手を握り、涙を浮かべてお礼を伝えたことが印象的だったそうだ。他の仮設住宅にも飾ってあげたいとの意見が多く挙がり、こういったプロジェクトの必要性がうかがえる。
※1 岩手・宮城各県応急仮設住宅(プレハブ住宅) 供与及び入居状況より
※2 釜石マグネットぬりえプロジェクトHPより
※3 ハートマーク♥ビューイングHPより
1月の定点カメラ
@リアスNPOサポートセンター事務局長 川原 康信
HP : kickoff-rias.com/fukkocamera
FB : www.facebook.com/fukkocamera


「釜石まつり」 古くから伝わる「釜石まつり」は、毎年10月に神輿が目抜き通りを練り歩き、虎舞や神楽の郷土芸能が賑やかに踊り、釜石の魂を揺さぶる釜石市挙げての祭典です。2011年は開催が危ぶまれる中、何とか開催できました。以降も途切れることなく開催し続けています。あの年から5度目、今年も華やいだ祭りを開催することができました。













