カナダ、移民の「定住 危機」が顕在化— 5人に1人が離国、高度技能移民が流出の中心に | カナダニュース報道局
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カナダは長年「移民大国」と呼ばれてきた。しかし最新の調査は、そのイメージに大きく揺らぎが生じていることを示している。Institute for Canadian Citizenship(ICC)とConference Board of Canadaが公開したレポート『The Leaky Bucket 2025』によると、カナダに移住した人の5人に1人(約20%)が到着から25年以内にカナダを離れていることが明らかになった。
地元メディアのトロント・スター紙によると、この問題の中心は、大学学位や専門資格を持つ高度技能移民であり、彼らは資格認証の壁、高騰する住宅費、キャリアの停滞といった要因から、その他の移民に比べて2倍の確率でカナダを離れているという。結果、医療やITなどの重要分野で構造的な人材不足を引き起こしており、専門家は、海外資格の迅速な承認や住宅政策の改善といった政策を提言している。
移民政策の焦点は、単に「多く受け入れる」量から「定着してもらう」質への転換が喫緊の課題であり、カナダ経済の未来は今、大きな岐路に立たされている。






