愛媛県の食材振興をテーマにした『和食まつり』が 盛大に開催される|メイド・イン・ジャパンでカナダを攻めろ!
JRACはトロントにある日本食レストランや日本酒エージェントが中心となって組織された団体で、カナダで和食や日本食材、日本酒などの魅力の発信や販売振興を目的としている。
今年は愛媛県がスポンサーとなり、同県が誇るブリやハマチ、マグロのほか、柑橘系の果物や野菜で構成されるコース料理がJRAC加盟レストランのシェフたちによって提供されたほか、愛媛県石鎚酒造の地酒やトロントで入手可能な日本酒が振る舞われた。
また愛媛県のまぐろの解体実演や和太鼓の演奏も行われ、寿司職人たちによる握りの実演などエンターテイメントも見事で、終始会場は賑わいをみせた。
今年3月にも愛媛県フードフェアを開催
愛媛県は40種類以上の柑橘類の栽培が行われ、ハマチの養殖が日本で一番盛んと知られる。現在積極的に食材のブランディングを行い、世界各国に食材の売り込みを行なっている。今年3月には小澤カナダ主催で日本食レストランZENにてレストラン関係者を中心に同県の地酒とのペアリング料理を振る舞ったフードフェアを開催し、好評を得た。今回は規模を拡大し、JRACが定期的に開催している「和食まつり」と連携し、同県が誇る食材の数々を腕利きのシェフたちが料理し、カナダの日本食ファンたちに堪能してもらうイベントとなった。
250名もの来場者が愛媛県の山海の食材に舌鼓を打つ
在トロント日本国総領事館の伊藤恭子総領事は、およそ30万人以上の訪日観光客がカナダから訪れ、バラエティ豊かな和食・日本食や素晴らしい接客サービスに感動する人が多くいること、2013年に和食が世界文化遺産にも登録されていることを紹介した。多くのアジア人がオンタリオに移民していることで、アジア系の食市場は広がりを続け、日本食レストランの高い人気に伴って、これから日本の農作物のシェア拡大に期待を寄せた。
愛媛県農林水産部長の田所竜二氏は、集まった日本食ファンの来場者に感謝を述べるとともに、「愛媛県は日本一の養殖県です。ブリ・マダイ・クロマグロなど年間を通して安定供給ができます。柑橘類も有名で、本日は旬の温州みかんを味わっていただきますが、オリジナルブランドの「紅まどんな」や「甘平」も人気があります。ぜひ次の機会に味わっていただきたいと思います。スイーツには「山田屋まんじゅう」を用意しています。そして、愛媛県は日本一の紙の生産量を誇ります。今回は伝統工芸品である「伊予水引」を持ってきたので、記念にお持ち帰りください。是非、愛媛にお越しいただき、ファンになっていただければ嬉しいです。」と挨拶した。
愛媛県がパイオニアとなり日本全国の都市をカナダに導きたい
大盛況で幕を閉じた「和食まつり」を振り返り、田所部長は、「魚の人気は予想通りでしたが、みかんと柿なども好評で、今後、柑橘類も需要があると手ごたえを感じました。250ドルの会費を支払ってでも集まってくれるお客さんは発信力があると思うので、これから先に繋がると思います。今後もフェアなど発信の機会を作り、トロントに浸透させていきたいと思っています。10年をひとくくりと考えて、最初は赤字でも継続し、徐々にステップアップをしてカナダに愛媛県を広げていきます。」と今後の抱負を述べてくれた。