寿司・和食 – 海外求人企画「カナダで働く・起業する」| Zen Sanuki Udon・ヘッドシェフ 北島拓さん【前編】|PR
ワークビザサポート有り。日本から海外でチャレンジしたい料理人・寿司職人、パティシエ、パン職人のほか、独立精神があり、調理専門学校に通う若手も積極募集中
日本の大学院では考古学を専攻するものの、時代はホリエモンを代表するITバブルに世間の注目が集まっていた。北島さんは、インターネットビジネスに興味を持ちライブドアに入社、ITエンジニアとしてキャリアをスタートした。およそ20年が経ち、現在はZen Japanese Restaurantのセカンドブランド「Zen Sanuki Udon」のキッチンで中心的な役割を務めている。「スタートに遅いということは絶対ない!」と語る北島さんのキャリア変遷から、Zenでの働き方などを通してカナダで働くリアルを語ってもらう。
■1度目のカナダ・学生ビザとカレッジ進学
ITエンジニアとして3年働いた後、同僚が立ちあげた会社に取締役技術担当として転職し、10年ほど働きました。2014年にリモートワークを導入しようと提案し、社員が日本全国や海外に散らばり、私はカナダに行くことを選びました。IT業界だったのでサンフランシスコなど米国の都市も考えましたが、治安なども考え英語環境であるトロントを選びました。当時は、学生ビザで滞在する一方、日本の業務をこなす日々でした。
1年ほどが過ぎ、カナダにもまだ残りたかったので、ジョージ・ブラウンカレッジのジュエリーデザイナー2年コースを専攻しました。もちろん、日本の業務は続けながらで大変でしたが、プログラミングの世界とはまた違う、実際に手を動かしてものづくりをすることに楽しさを感じていました。それが現在の料理を創作する楽しさにもつながっていると思います。
■日本帰国
結果的にトロントで3年過ごし、リモートワーク・プロジェクトも社外から受賞など成功に終わった形でしたが、ビジネスをもう一段上に持っていくためには、定期的に顔を合わせて仕事をする必要があるということになり、カレッジ卒業を機に日本に帰国しました。2017年・2018年と日本で働くものの、カナダでの生活が忘れられず、カレッジ卒業時に取得したPost-Graduation Work Permit(通称ポスグラ)という3年間のビザも残すところあと1年という中で、妻とも相談し次のチャンスを求めてカナダに戻ることを決断しました。
■寿司アカデミー時代
カナダに戻ろうと決めたものの、さてどうやって?と模索している時に妻の知人で寿司職人として海外で就職したという話を聞き、なぜかピンとくるものがありました。さっそく東京にある「寿司アカデミー」という寿司職人を養成する専門学校の短期集中型コースを受講し、日本からトロントの寿司レストランの仕事探しもスタートしました。
寿司アカデミーでは、海外で寿司職人としてやっていくことの可能性や面白さを改めて感じて、寿司を極めていこうという気持ちで日々、臨んでいました。海外で働きたいという人も多く、卒業生にはニューヨークなどでバリバリ仕事をしている方もいて、刺激になりました。いつしか「自分の店を海外で持ちたい」、そんな気持ちが芽生えていました。
■二度目のカナダ
日本から就職先を見つけて2019年の2月にカナダに戻ってきました。当時Zenにはレジュメを出しましたが、採用まで至りませんでした。ただ、何社にも送ったメールの中で、唯一と言っていいほどすごく丁寧なメールをもらった記憶が残っていました。
残念ながら就職した寿司屋は数ヶ月で辞めることになります。しかし、当時Zenからもらった丁寧なメールの印象が残っており、あらためて雇ってくれないかと連絡し、採用してもらえることになりました。
■Zenで働く
2019年にZenのやり方や理念を学ぶためにまず1号店で働き、2号店となる讃岐うどんの店のオープニングに合わせて異動しました。寿司アカデミー時代に、寿司屋はお店ごとにやり方も違えば、味も違うということを学んでいたのですが、Zenでは寿司と和食で専門部隊が分かれており、さらにZen Sanuki Udonも含めると和食割烹、高級寿司、うどん屋、カジュアル系寿司などグループ内でいくつものお店のスタイルを経験できるため、自分の飲食業キャリアの早いうちにそういった比較ができたのは良かったと思っています。Zenは高級店のイメージが強かったのですが、スタッフの人にもあたたかく迎え入れてもらえるなど、中に入るとアットホームでまたそのギャップも良かったです。
(後編1月号に続く)
寿司職人の柏原氏が、オタワそしてトロントでキャリアを積み、2000年にトロントで「Zen Japanese Restaurant」をスタート。2015年、マーカム市に移転し、日本食材にこだわった本格的な寿司と割烹をメインとした店にリニューアルオープン、地元の食通たちから圧倒的な支持を集める。2019年には柏原氏が長年の念願だった讃岐うどん店「Zen Sanuki Udon」をトロント・スカボローにオープン。さぬき市の製粉を使った自家製生麺と化学調味料を使わず自然素材100%を使った出汁のスープにこだわっている。柏原氏は、日本食レストラン協会トロント支部の理事も務め、愛媛県とともに「和食まつり」をトロントで2年連続開催するなど、日本の食文化・食材などの振興にも力を尽くしている。
求人のお問い合わせ: zengroup.recruit@gmail.com
「カナダで働く・起業する」Zen料理長・佐藤健志さん、オーナー柏原さんに聞く
自分の持っている正解は日本では正解だけど、カナダでは正解ではなかった。ZENでの仕事を通して何度も修正して、ここでの正解を見つけてきた