The Pectoralis Minor(小胸筋)｜オリンピック選手もサポートするカナダ公認マッサージ・セラピストが教える身体と健康【第71回】

小胸筋の名前の由来は？

小胸筋の名前の由来は、胸にある小さな筋肉という意味です。胸にある大きな筋肉は、皆さんご存知の大胸筋です。小胸筋は大胸筋の下にあります。

小胸筋の正確なロケーション

ORIGIN(筋肉スタート地点)…胸の前面、第3、4、5肋骨。
INSERTION(筋肉終了地点)…Coracoid Process(肩関節近く鎖骨下にあるボール状に触れる骨、肩甲骨の一部)

小胸筋がコントロールする動きは？

腕を伸ばして肩を下げる動き。ベンチプレスで腕を伸ばしてウェートを持ち上げる様な動き。

小胸筋に起こり易い問題は？

小胸筋自体が怪我をすることは少ないのですが、小胸筋の下を腕に行く動脈、静脈、神経が通っているため、小胸筋の緊張が強すぎると腕の痺れなど多くの症状を誘発することになります。

小胸筋に疲れが溜まる姿勢

コンピューターワークなど肩が前に出た前傾姿勢。

小胸筋を緩めるポイント

小胸筋のストレッチのポイントは肘を肩よりも高いポジションで行うことです。腕を上げたポジションで小胸筋は少し伸びているのでストレッチがしやすくなるのです。

TAD’s 小胸筋を緩めるポイント

　そもそも伸ばし難い小胸筋を無理矢理ストレッチするのではなく腕を上げて浮き出てくる小胸筋を確実に見つけて直接マッサージするのがオススメです。小胸筋の様に小さな奥の方にある筋肉は、これらの筋肉を使う動作が限られるので疲れを自覚し難く長期間疲れが放置されることが多いです。この様に目立たない筋肉のケアを見逃さないことが、怪我の防止や100%のパフォーマンスを常に生み出しアスリートを金メダルへと導いてくれます。