その4「飛鳥Ⅱ世界一周103日間の旅、感謝とともに新たな出発へ」|チャコさんの「飛鳥II」世界一周手帖
世界一周クルーズ「飛鳥II」に乗船中のチャコ瀬戸山さんから、編集部に毎日届くお便り。壮大で優雅な船旅の様子や、船上でのひととき、寄港地での出会いを、日々の綴りから抜粋してお届けします。旅するよろこびを、読者のみなさんと一緒に味わえたらと思います。
本文:チャコ瀬戸山
世界一周の「飛鳥クルーズ」として通算24回目、「飛鳥II」では14回目となるこの航海は、横浜・神戸を発着する103日間の船旅。アジア、南アフリカ、ヨーロッパ、北米、カリブ、太平洋を巡り、世界12カ国18港を訪れる。
赤道越えや喜望峰航路をたどりながら、セーヌ川クルージング、自由の女神、パナマ運河、ホノルル・ダイヤモンドヘッドなど、世界各地の絶景と文化に触れる、「飛鳥II」のフィナーレを飾る壮大なクルーズだ。
飛鳥Ⅱ世界一周の船旅は、7月に横浜へ帰港し、103日間の大航海に幕を下ろした。出会いと学び、そして数えきれない思い出が詰まった旅の終わりは、同時に新たな人生への出発点でもある。最終回となる本稿では、サンフランシスコからホノルル、そして横浜までの航路と、船上で紡がれた心温まる物語を振り返る。
ハワイへ向けて、最後の航海日を楽しむ

6/27 サンフランシスコを出て、ひたすら18番目の寄港地ホノルルに向かっています。航海中はいろいろなアクティビティーが重なっていて、大変忙しい日々です。昨日は、短歌教室の最終日でした。なんと「飛鳥Ⅱ合同歌集」が出来上がりました。午前と午後に合同で40名ほどが毎週作った短歌が歌集になりました。素晴らしい思い出のお土産ができました。
あと2日するとホノルルです。懐かしい友達が18名集まってきます。うれしいです。よくもここまでやって来れたと言うのが実感です。平均年齢75歳280名の乗客というのは異例の少人数の乗客でした。本来ならばキャンセルとなったところですが、飛鳥Ⅱ世界一周最終便となったことで、私たちは最高のもてなしで世界一周を成し遂げることができました。
ディナーの時のお酒は全て無料、Wi-Fiがあり、洗濯室も空いてます。食事もゆったりとしていて、サービスは行き届いていました。飛鳥Ⅱならではのおもてなしを受けることができました。講師の先生方、またエンターテイメントの素晴らしい方々、クルーメンバーの行き届いた気遣いは素晴らしいものでした。他の外国船のショートクルーズにはいろいろ乗りましたが、今回のこの飛鳥Ⅱは全く別物です。飛鳥コンセプトはおもてなしの極みとも言えるかもしれません。残すところあと何日です。精一杯感謝しつつ、毎日を歩みたいと思います。
短歌教室の合同歌集や日々のアクティビティーが、旅の終盤を華やかに彩った

6/27 昨夜のチカコシユカの演奏はほんとに素晴らしかったです。草田照子先生が跡書きで、私たちのことをこんなふうに書いてくれました。
「今年はカナダトロントから乗船されたお二人に加え、途中からハワイにお住まいのお二人が参加されました。この方々は共に50年以上も日本を離れて生活しておられるにもかかわらず、短歌という古くからの文芸を愛して、飛鳥Ⅱの短歌教室に参加されました。これは私にはやや思いがけないことでしたが、日本人の心の中に、古来の和歌、短歌が根付いていることの証拠のように思われ、とても嬉しく思っております。」
毎回厳しいご指摘を下さっていた先生に、最後の会の時は、添削なしでオーケーが出ましたのは、私の密かな嬉しい思い出です。何回も授業を受けましたが、とても珍しいことなんです。これからも続けて行けたらいいなとジェームズと2人で話しています。思い出が、未来への投資となりますように続けていきたいと思います。
ホノルルでの再会、懐かしい絆

6/29 朝8時50分の船長のアナウンスメントによると、12時にはオアフ島の東の方からダイヤモンドヘッドを右手に見て、2時には沖合でパイロットを乗船させて近くに入港ということでした。今朝は、朝からいっぱいの虹が歓迎してくれました。露天風呂からいろんな虹を見ることができて、ほんとに幸せでした。
感動の航路、そして横浜へ大西洋やカリブ海、メキシコからアメリカ西海岸を経て、ついに帰国の時

7/10 いよいよ明日が最終日、横浜に戻って参りました。航路図に日本が移ってきました。横浜の他に名古屋、津、静岡、千葉の地名も見えてきました。103日間が本当にもう終わるのです。
揺れに揺れたインド洋、ケーブタウンを回って、南大西洋も大揺れでした。ヨーロッパではバルセロナでスリにもあってしまいました。フランス、ローワンに向かうセーヌ川の川沿いは何とも表現しがたいような美しさでした。ロンドン、サドベリーから大西洋横断はやはり揺れましたね。タイタニックが沈んだあたりですと言う船長のアナウンスメントに贅を極めた豪華客船の墓標はなく、私たちの国籍は天国にあることの幸せを噛み締めました。
ボストンは快晴で、学生の街、ちょっと京都のような雰囲気が漂っていました。そして、ニューヨークでは、孫や息子たちが船に訪ねてきました。一緒に回ったニューヨーク、見物は楽しいものでした。ここから飛行機で1時間でトロントに着くんだなと思うと、少し里心が芽生えました。船はカリブ海に向かい、ナツソーの陽気で、パワフルな現地の人々のお祭りに出くわしました。
そして、コロンビアの孔雀やインコや亀やアリクイやインコと触れ合う機会がありました。コスタリカは雨林の中にナマケモノを探しに行きましたが、出くわす事はありませんでした。しかし、お船に帰ったら、いっぱい、人間の怠け者たちがいました(笑)。メキシコのカボサンルーカスは一大リゾート地でした。暑い暑い場所から寒いサンフランシスコは一面の霧で、ゴールデンゲートは全く見えませんでした。
そこから8日間太平洋も揺れました。ホノルルをめがけて飛鳥もうれしそうでした。カウアイ島が見えて、モロカイ島が見えて、しばらくするとオアフ島が見えてきました。私は嬉しさ全回転でした。船から見るオアフ島は初めてでしたが、どこもここが自分が住んでたところだと、ここは何と言うビルだと、懐かしくて声が出てしまいました。お友達の良江さんに何度も電話をして船が見えてきたかと尋ねました。白いのが見えてきたよと言うので一生懸命手を振りました。何度も電話で更新してなんだか恋人同士みたいだねと笑い合いました。
みんなに会えてほんとに嬉しかったです。日本にもハワイにもカナダにもほんとに良いお友達がいて、私は幸せだと思います。この船の中にも、明日お別れの時は泣いてしまうと思う、優しい船友もたくさんできました。いっぱいの思い出作りに投資をして、さぁ、今からの人生、新しい出発です。
仲間と祝うジェームスの誕生日「思い出を未来への投資に」飛鳥Ⅱで得た経験と出会いが、新しい人生の航路を照らす

7/10 今日はジェームスの1日前の84歳の誕生日をお祝いします。船長さんが祝ってくださるそうで、船で親しくなったお友達など20名ほどの方々にテーブルを囲んでいただきます。
明日は9時に横浜港に入港しますので、これが最後のAsuka便りになるかもしれません。皆様、私と一緒に世界一周をしてくださってありがとうございました。神様の恵みに心からの感謝を。
いっぱいの思い出作りに、精一杯の投資をしてこれからの人生の新しい出発事項を携えて新たな出発をいたします。今からの旅路に向けてボン・ボヤージュです。






