【第6回】「FHSA – マイホーム購入に活用したい税制優遇口座」|カナダ生活の資産設計ノート
2026年、カナダの不動産市場は転換期を迎えています。価格が落ち着きを見せる中、連邦政府はFirst-Time Home Buyers’ Tax Creditを拡充し、初回購入者への支援を強化しました。このタイミングで注目したいのが、2023年に導入されたFirst Home Savings Account (FHSA)です。
FHSAは住宅購入資金を準備する専用口座で、対象はカナダで初めて家を購入する人、または過去4年間、自分や配偶者が所有する物件に居住していない人です。過去に家を所有していても、4年以上のブランクがあれば利用できます。
FHSA最大の魅力は、三重の税優遇にあります。拠出時に所得控除が受けられ、運用益は非課税で成長し、そして住宅購入時の引き出しも非課税です。年間最大8,000ドル、生涯で最大4万ドルまで拠出できます。
FHSAは開設した年から拠出(積立て)枠が発生し、年間拠出上限は8,000ドルと決まっています。つまり、4万ドルを貯めるには最低5年を要します。早く始めるほど、時間を味方につけて運用で増やせる可能性が広がります。
では、従来のHome Buyers’ Plan(HBP)とはどう違うのでしょうか。HBPはRRSP(Registered Retirement Savings Plan)から最大6万ドルを非課税で引き出せる制度です。自分のアカウントから住宅購入資金を一時的に使う形となるため、15年以内の返済が必要です。一方、FHSAは引き出しても返済不要。ここが大きな違いです。
効率的な頭金準備には、この2つのアカウントを活用することをお勧めします。最大限に活用すれば1人当たり10万ドル+FHSAの運用益を非課税で引き出すことができます。カップルであれば合計20万ドル以上準備できる可能性があります。
FHSAはアカウント開設から15年間、または71歳まで保持でき、住宅購入に使わなかった場合は、非課税でRRSPに移管できます。
それぞれの状況に合ったプランで、マイホーム購入の第一歩を踏み出しましょう。

泉 亜矢子 (Ayako Izumi)
オンタリオ州認定ファイナンシャル・アドバイザー。個人・法人向けに資産形成・保護・継承までを見据えたトータルプランニングを提供している。
Eメール : ayakoizumilin@crius.ca
オフィス : 100 – 175 Commerce Valley Dr W, Markham, ON










