わたしにとって英語とは「Jazz Musicianとして研鑽を積むためになくてはならないもの」阿部 智子さん |英語とわたしとカナダ

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Jazz Vocalist・音楽講師・グラフィックデザイナー
阿部 智子さん
現在、Jazz Vocalist・音楽講師・グラフィックデザイナーとして活動する阿部さん。2015年にカナダに来て、Humber College Bachelor of Music のVoice Program史上初の日本人合格者となり、4年連続でStudent Awardを獲得したという。
ー英語を勉強しようと思ったきっかけ

日本で東京と札幌を主な拠点として2009年からJazz Vocalistとして活動をしていましたが、色々なジャズの名曲を知れば知るほど、それぞれの曲の作曲者・作詞者の想い、またその曲が生まれた文化的な背景や歴史の中での文脈をもっと理解し、それを自分の表現に活かすことが出来るようになりたい、そのためには、英語を学ぶしかない!と思ったのがきっかけです。
英語力を上げないと即ゲームオーバーになる状況に自分を置く
ーわたしの英語学習

中学・高校・大学と、英語を勉強したものの、試験をクリアするための英語しか身に付かず、ジャズの歌詞に出てくるような「生きた英語」を身につけることができませんでした。また個人的には、いざ「勉強をしよう!」と机に向かっても集中力が長く続かない性格でしたので、長期的に学び続けるためには自分の学びたいこと、興味のあることを出来る限り英語のリソースから吸収するようにしました。
例えば、私の場合、音楽理論やジャズの歴史、歌やピアノ、ソルフェーズの練習アイデアなどの情報が大学のオーディションに向けた準備のためにも必要であったため、そういった内容に特化したYoutubeチャンネルや、練習問題を提供しているサイトを全て英語のものから探しました。
また、これは少し極端かも知れませんが、「英語力を上げないと即ゲームオーバーになる状況に自分を置く」というやり方です。私の場合は、「英語力をあげないと、大学へ入学できない!すなわちVisaもおりないため、日本へ帰らざるをえない!」という背水の陣的な状況と、大学に入学した後の「10歳以上歳の離れたクラスメイトたちの中に一人だけ紛れた英語が十分に話せない日本人だからって、舐められてたまるか!いつもトップの成績を取ってやる!」という、コンプレックスが元になった変なプレッシャーとモチベーションで、毎日本当に英語漬けの日々を送りました。
その時の影響で、メモ書きやノートの記述は、かなり意識してゆっくり書かないと日本語で書けなくなりました。また、手前味噌ですが、そのおかげでHumber College Bachelor of Music のVoice Program史上初の日本人合格者となり、さらには4年連続でStudent Awardを頂くことが出来ました。ちなみに大学では、先生もクラスメイトも、困ったら助け合い、お互いの成長を喜びあうとっても優しい方々でした。
コミュニケーションを諦めない!
ー英語学習の難しさ

伝えたいことがしっかりあるし、それを英語で表現することも落ち着いて時間をかければ出来るけれど、人との会話の場合はいまだにうまく行きません。伝えたいことが思い浮かぶスピードと、英語が出てくるスピードが違うため、口の中で英単語がTrafic Jamを起こしているようなもどかしさがほぼ毎回あります。
また、稀にではありますが、悲しいことに「英語が流暢に話せない=能力が低い」という態度をあからさまに取ってくる方にも出会う場合もあります。演奏の仕事やJam Sessionにて、他のメンバーとは明らかに違う扱いを受ける時は、緊張や悔しさも手伝って、話し方がいつもよりたどたどしくなってしまいます。しかし、そういった時こそ「コミュニケーションを諦めない!」と心の中で自分に喝を入れて、相手の目を見ながらしっかり話すようにしています。
ーカナダ生活と英語
「LとR」、「Sとth」など、日本語では区別のない発音を含む単語に関しての失敗談が多くあります。その中でも特に恥ずかしかったのが、大学の実技オーディションの準備のために通っていたプライベートレッスンでの失敗です。実技オーディションを想定した問題で、“Sight Reading”という、初見の譜面に書いてあるメロディをその場で歌う科目の練習をした時のこと。「まずはリズム確認のために、手を叩いてもいいですか?」の“Clap my hands”の発音の“L”の部分を“R”で言ってしまっていて、レッスンの先生がすごく気まずそうに「それでは、意味が”あらぬ方向に”変わってしまうので、試験で言う時には気をつけてね」と指摘されて「(…?え、どういうこと?)」と、後ほど意味を調べてみて、心底「その間違いを本番でしていなくてよかった!」となりました。
それでも、大学に入って生活の中で入ってくる情報も周りの人々が話している言葉も全てが英語になった状態で卒業までの四年間を過ごし、そんな日常の中で、気がついたら同じ科の仲間がリサイタルで歌う曲の歌詞に感動して泣いたり、先生やクラスメイト、バンドメンバーと何気ない雑談ができるようになっていました。
また、ラジオ出演や地元のケーブルテレビへの出演、自分のライブなどでジョークを交えながら話すことが出来るようになったり、大学の最終学年では教育実習で英語で授業をしたり、トロントのローカルミュージックシーンを盛り上げる団体でインターンシップもしました。全ては、トロントでの生活を通して出会った方々の辛抱強いサポートによってアップできた英語力がなければ出来なかったことです。
ー英語に関する今後の目標

大学時代に繋がった友人や、音楽の活動を通して繋がることのできたトロントの素晴らしいミュージシャンのみなさんともっとスムーズに会話ができるようになりたいです。いまだに、緊張してしまうので。あとは、秋以降に日本へ本格的に帰国するため、それに備えて今のうちにTOEICで高得点を叩き出したい!と思い、勉強中です。
【一問一答】
- 英語に関する資格や点数
渡航前:ほぼゼロでした。空港の案内板で“Baggage Clame”の意味がわからず、どこでスーツケースを受け取ったらいいのだろう、と右往左往しました。
現在:TOEICに換算すると800点程度が、2017年に大学のオーディションを受けるために必要な英語力の最低ラインだったため、卒業した今となっては明らかにそれ以上にはなっています。 - もし不自由なく英語ができたら?
JazzのLegendたちのソロに歌詞をつけて歌うVocaliesの分野を深めたいです。 - オススメの学習ツール
YouTube Cannnelの“The Financial Diet”、“Abby’s Kitchen”、“Future Proof”はお金ことや、食生活、日用品のことなどについて、深掘りして解説してくれる教養チャンネルなので、身近な話題ゆえに単語や独特の言い回しがすんなり覚えられて、かつ記憶が定着しやすいので、おすすめです。あとは、CBC The Nationalや、Breakfast TVなど、日本で昼間のワイドショーや夜のニュース番組を見るような感覚で習慣化して見ることもおすすめです。
















