ママ単身留学は家族にどんな変化をもたらしたか?|37歳で人生初の海外留学に挑戦中
成長する子どもたち、それぞれの反応
ポルトガルには昨年8月から留学していましたが、夫から「できるだけカナダにいてもらえると助かる」と要請を受け、11月末の授業終了後、試験まで一度トロントに帰国。12月中旬に再びポルトガルに渡り試験を受けてから、クリスマス前に完全帰国しました。
上の娘(4歳半)は私の不在を十分に理解し、帰国をカウントダウンしながら待っていました。毎日ビデオ通話をしていてその時は平気そうにしていましたが、帰国直後に風邪をひいて熱を出して寝込んだことから、やはり精神的な負担があったのだと痛感。帰国後は約1週間、着替えの手伝いを求めたり、就寝時に離れたがらないなど、甘えの時期が続きました。
しかし興味深いことに、娘自身も現地の幼稚園で英語環境に触れ始め、「ママより英語話せるよ」と自信をもって発音や文字を披露してくれるように。先日は私の名前をアルファベットで書いて「ママも書いてみな」と言われ、先生気分になっています。また、発音に関しては私よりずっと正確です。4歳児相手に少し悔しい気持ちになりつつ(笑)、言語習得における年齢の影響を、身をもって実感しています。
一方、1歳半の下の子は、状況をあまり理解できないまま過ごした日々だったようです。テレビ電話ごしにはママ〜と言い、帰国時にも上の子が喜びを爆発させていたので、それにつられて下の子もはしゃいでいましたが、「ママって誰だっけ…?」という雰囲気でした笑。最も大きな変化は、完全な「パパっ子」になっていたことです。就寝時も夜泣きの際も、私ではなくパパを求めるようになりました。「私じゃダメなのか…」と少し寂しくなる一方で、父子の絆が深まったことは喜ばしい変化かもしれません。
夫婦関係の深化
私が不在時の最初の2ヶ月は実母がトロントから応援で来てくれていたのですが10月に日本に帰国したため、それ以降は仕事を抱えながら夫が育児の全てを担ってくれました。ただただ頭が下がる思いです。夫は子どもが生まれてからも多忙な仕事生活を送っており、これまで日付が変わってから帰宅したり、平日は出張で週末しか自宅にいないことも珍しくありませんでしたが、今回は見事に日々のオペレーションを回してくれました。また、子どもたちは食事も自分たちで食べるようになり、お風呂も子どもたちだけで入るようになっていたのには驚きました。
夫はもともと子育てに積極的でしたが、仕事が多忙に加えどうしても両親が2人いると私がやることが多くなり、母親の負担が大きくなってしまっていたのが実態でした。しかし今回、思い切って夫が100%を担ってくれたことで、夫婦の関係性もより対等になり、私自身も任せることが自然にできるようになりました。
この経験で気づいたのは、育児の分担比率のベストは、必ずしも常に50-50である必要はないということ。人生の各段階で、どちらかに負荷が偏ることがあっても、長期的な視点で支え合えればよいのだと実感しています。今後、夫が何かに挑戦するときには同じようにサポートしてあげたいですし、私自身がまた挑戦するときにはサポートしてもらいたいと思っています。
もともとは想定していなかった、数ヶ月間母親が不在になるという経験でしたが、これからの母と子のあり方、そして夫婦の在り方に大きな影響を与える機会にになったのではないかと感じています。
今セメスターは「平日留学」に挑戦
今セメスターは平日学生としてオンタリオロンドンに住み、週末はトロントに戻り母親業兼学生という新たなスタイルでの留学が始まります。週の初めに「ロンドンにお引っ越しするね」と伝えると、娘は「〇〇(自分)も一緒に行きたい!」と言いましたが、「土曜日には帰ってくるよ」と説明すると「すぐじゃん」と元気に送り出してくれました。数ヶ月の不在を経験したことで、数日の別れにはたくましく対応できるようになったようです。
この特別な経験が、これからの母子関係、そして夫婦のあり方にどのような影響を与えるのか。引き続き、皆様にもお伝えできればと思います。本年もどうぞよろしくお願いいたします!