カナダ写真展 「オーロラ・イエローナイフ」
写真・文
谷口憲文 (愛知県瀬戸市出身)
2012/1より仕事の関係でカナダに赴任。日本では、地元の写真クラブに所属し活動。写真を始めた頃は、アート写真が好きだったが、今は、地球の神秘を感じ、動物と風景に心を奪われている。夢は帰国後個展を開催することで現在カナダ赴任の機会を利用して、出展作品を収集中。同じ風景でも、季節によって写真から伝わる感動が全く違うことを実感している今日この頃。
「これって、オーロラ(Northern Lights)かなぁ~??。」私達の第一声。満天の星空に白い影が出没、もしかしたらと思いシャッターをきった。そこには、白い影が緑でくっきり写し出されていた。「やっぱりオーロラだ!!何で?不思議??」が第二声。
肉眼では判断しずらい。最初はピント合わせに苦労した。事前情報で、木など風景を入れると写真が派出ると聞き、再トライ。(写真①)
ピントも合ってきた。そして オーロラの活動も活発になってきた。一緒にいた家族も大歓声。ガイドブックそのもの。誰が見ても間違いなくオーロラ。その間数分、写真を撮ることを忘れて空を眺めていた。ふと、我に戻り、自分の背中の方を見る。そこには、稲妻のようなオーロラが動いているこれが、うわさに聞いたブレイクか。(写真②)
カメラの向きを180度変更。但し足元は雪、バランスの良い場所に三脚を固定し、撮影再開。カメラのファインダーと肉眼と交互にオーロラを見る。何て贅沢。その時は必死だったが、今思うとそう思う。言い遅れたが、場所はYellowknife。ツアーには4晩参加したが勝率は2勝2敗。見えたのはレベル5(ブレイク)とレベル3。初日にレベル5の為、あと3晩も簡単に見え4勝0敗かなと思ったが、世の中はそんなに甘くない。だからこそ、見えた時の感動は口では言えない。オーロラは表情を持っている、つまり生きている。だからこそ難しい。だからこそ、面白い。人間は贅沢な生き物で、一度良い経験をすると、1つまた上を望む。次は、湖が凍っていない時期をねらい、湖に写ったオーロラを写真に収めたい。こう思うのは、私だけではないはずだ。
今回は、家族4人でツアーに参加したが、最後に4人で手を繋いでオーロラの下で、自然に万歳をしてしまった。
マイナス30度の世界 過酷という言葉が自然と口からでた。『過酷なツアーだね』これが家族の合言葉になった(笑)。
最後に、「過酷!」それ以上の「感動」を与えてくれたことを、この写真を見た人が、感じていただければ、幸いです。