晴天霹靂のトラブルを乗り越えて #06
salon bespoke オーナーHiroの「晴天霹靂のトラブルを乗り越えて…」
2011年5月にYonge St×Yorkville Aveにオープンし、2014年8月にはYorkvilleエリアの中心Big Rock真向かいのCumberlandに移転したsalonbespoke。オープンして3年の間に移転を余儀なくされたトラブルに見舞われたオーナーのHiroさんのお話を聞き、このカナダでビジネスをしている方、起業を心がけている方のために、少しでも同じようなトラブルや被害を減らすため、Hiroさんのご協力のもと、実際の起きたトラブルの詳細を連載していきます。
第6回「転んでもただでは起きない」
少しずつ光が見えてくる中で逆境も続く。Hydroの配線メーターなどが上のレジデンステナントと繋がっていた事が発覚し、長きに渡りHiroさん達は何も知らずに上の住人の分まで支払いをさせられ続けられていた。また、Depositなどのお金のやり取りでも、契約書に記載してあるにも関わらず、分割の期限通りに支払ってくれない状況が続いた。何度もオーナーと管理会社に対応や支払い等を催促し続けたが(記録、証拠を残す為にメール、留守電、オフィス訪問)、無視され続けたのだった。その上、契約書の記載事項にあることを全うせず、彼らの都合がいいことだけはHiroさん達に要求し続け、管理会社から最終的には契約書記載通りに2014年8月31日にはテナントの鍵を返して欲しいと催促がある (実際はHiroさん達は予想以上に早く終わった内装等のお陰で8月17日にはテナントを空ける)。 双方が合意した契約書にサインされた2013年1月から、納得のいかない相手側の対応にさすがにHiroさん達もこれ以上は黙るつもりもなく、事前に弁護士に相談し続けた上、2014年8月31日時点で、”お金を払わない=鍵は返さない”との徹底抗戦の意思を固めて相手に伝えた。その上で引き続き、あえて何度も弁護士抜き(Hiroさん達の弁護士費用のかかり過ぎが続く為)で相手側に連絡をとるが、相変わらず何の返答もない。2014年11月下 旬、最終的にはまた弁護士を使う(長期戦になった場合も相手側からの支払い額<Hiroさん達の弁護士費用にならないよう確認の上で) しかなく、オーナーではなく契約終結時の相手側の弁護士に直接、支払い期限の宣告をし、 それまでに相手側がすべき対応がな ければ、法的措置を取る(現時点及び、その際にかかるHiroさん側の弁護士費用も相手側に請求する)と伝える。
その途端、トロントの一等地にコンドミニアムの建設で、大々的に広告宣伝等を行うデベロッパーであるオーナーがこの法的措置を取られて、それが公となるとさすがに社会的イメージ等や具合が悪過ぎると判断したのか、今回だけは即座にオーナーが動き出し、小切手を送ると返答がきた。街がクリスマス一色のピークであった2014年12月24日クリスマスイブのサロン営業中にバイク便のオバチャンが、白い封筒を届けた。まさにHiroさん達が2011年12月のクリスマス前最後の週末から突然始まり、結果的に丸3年にも及んだ一連のトラブルからやっと開放された瞬間だった。。。(続く)
Hiro さん
名古屋出身。日本国内のサロン数店舗を経て渡加。若い頃から憧れた、NYのサロンや Vidal Sassoon からの誘いを断り、世界中に展開するサロン TONI&GUY(トロント店)へ就職。1年目から著名人の担当や撮影等も経験し、一躍トップスタイリストへ。その後、日本帰国や中米滞在を経て、再び、トロントのTONI&GUYへ復帰。クリエイティブディレクターとして活躍し、北米Top10も受賞。2011年に salon bespoke をオープン。2014年8月にはYorkvilleエリアの中心地に移転した。
salon bespoke
Tel: 647-346-8468 / 130 Cumberland.St 2nd floor / salonbespoke.ca