第26回 ファクター投資で利益を狙う!|みらいのカナダ株式投資大作戦
こんにちは!みらいあせっとです!今回は「ファクター投資」の話題を紹介します。
あなたは「ファクター投資」って聞いたことありますか?
実は日本やカナダのいくつかのETFや投資信託は、ファクターをベースに作られています。だから、「ファクター投資」との言葉は知らなくとも、ファクターベースのETFや投資信託を目にしたこと、投資の候補にしたことはあるのでは?と思います。
ファクター投資がどんなものかを知っておけば、ETFや投資信託の活用の幅が広がり、あなたが収益を得る機会になるはず!以下、一緒にみていきましょう!
ファクター投資とは
ファクター投資とは、いわゆるスマートベータ(賢い指数)の変名の1つです。ファクター投資とは何かを参考にざっくり述べると、以下の条件を満たす投資をファクター投資というそうです。
2. 一定のルールで運用戦略を構築する
3. マーケット・リスク以外のリスク要因からリターンを獲得する
概念はちょっとわかりにくいですね。そこで、具体的なファクターの例を見てみると、もう少しイメージがつきやすくなるかと思います。もう少し詳しく見ていきましょう。
ファクターの具体例
というわけで、ファクターの具体例と、期待される特徴をまとめてみました。
● サイズ: 時価総額の小さい企業への投資。時価総額の小さい企業は、時価総額の大きい企業よりもリターンが高くなりやすい場合がある。小型株効果としても知られる
● モメンタム: 株価が上昇する銘柄は、引き続き値上がりしやすく、高いリターンを生むとされる
● クオリティ: 企業の財務健全性や配当持続性、株主資本利益率(ROE)などに注目して投資する。クオリティの良い銘柄は、業績が変動しにくく、特に株安に強い
● 低ボラティリティ: 値動きの小さい銘柄は、市場平均と同じリターンを、より小さなリスクで実現できる
ちなみに、「配当(高配当)」自体はファクターではないものの、他のファクターと並列で表記される場合もあります。
また、最近ではESG(環境・社会・ガバナンスの略称。持続可能な世界を実現するために、企業の長期成長に重要な3つの要因)もファクターに分類される場合もあります。
ファクターを元に金融商品を選ぶ
わたしたち個人が簡単にファクター投資を利用する方法は、そのファクターに基づいて組成されたETFや投資信託などの商品を選ぶことです。
そこで、カナダ市場に上場しているETFのうち、いくつかファクターベースのETFを見てみましょう。
例えば、First Asset Morningstar Canada Momentum Index(WXM)はモメンタムファクターを採用しています。モメンタムは「株価が上昇する銘柄は、引き続き値上がりしやすい」ことに賭けるファクターですから、WXMは値上がりに期待するETFです。
実際、最近5年間(2017年8月~2022年8月)のパフォーマンスで見ると、WXMは+75.33%の値上がりを実現しました(TradingViewより)。同期間の市場平均(XIU、iShares SPTSX 60 Index)は+39.96%の成績ですから、WXMは市場平均を大きく上回りました。
もう一例、ブラックロックのiShares Canadian Value Index ETF(XCV)を見てみます。XCVはバリューファクターに基づくETFです。バリューは「割安な株は割高な株のリターンを上回る場合がある」ことに賭けています。
ただ、残念ながら、最近5年間の成績では市場平均(XIU)を下回っています。恣意的な切り取り方ではありますが、リーマンショックの底、コロナショックの底を基準にすると、XCVは市場平均を上回ります。
このように、ファクターはしばしば良い成績を残すため、ちょっとした分散投資に活用するメリットがあります。
まとめ
というわけで、今回はファクターの話題を紹介しました。
ちなみに、個人的に好きなファクターを1つ挙げるなら「クオリティ」です。クオリティは企業の財務等を重視する点で、いかにも長期投資家らしいファクターと言えます。
クオリティファクターのメリットは株安に強い点。下落相場で大損···みたいなのを軽減できるファクターなのですよね。
あなたの気になったファクターはありましたか?今回の記事がお役に立つと嬉しいです!