第37回「がんばらない」資産形成の方法|みらいのカナダ株式投資大作戦
今回はできるだけ投資に時間を割かずに、それでいて資産形成を進められるような方法を紹介していきます。
最初に今回の記事の出発点を紹介させてください!
実はわたし、投資への意欲が恐ろしく無くなっています(笑)。あんなに気になっていた株価や経済ニュース、様々な金融商品のポートフォリオの組み方、といった投資の知識への関心が薄れてしまったのですよね。
どこへ行ってしまったのでしょう…?カナダで迷子になっていませんか??それはともかく、そんな時ってありませんか?
もしあなたが投資に関心を持っていない場合、投資の情報を追うのも苦痛だと思うのです。投資って難しい話題も多いですし。
そこで今回紹介するのは、そんな投資に興味・関心が向かない状況でも資産形成を進めるための商品選びの考え方です。それでは一緒に見ていきましょう!
できるだけがんばらずに資産形成する方法とは?
それは、「ETFや投資信託(Mutual Funds)を使って、世界中に広く分散投資できる商品を選んで運用する」方法です。
ETFや投資信託の良いところは、1つのETF、1つの投資信託に投資するだけで、カナダ株はもちろん、日本やアメリカも含んだ世界中の株式・債券などに幅広く分散投資できる点です。
投資の世界では「卵は1つのカゴに盛るな」との格言があります。お金を様々な銘柄に分散させようとの意味で、ETF・投資信託を使えば簡単に分散できます。
ETFや投資信託を使った資産形成は、少なくとも日本では標準的な考え方になりつつあります(日本では投資信託が主体になりそうです)。そして、おそらくカナダやアメリカでも同様です。
具体的にはどんな商品がいい?
いくつかETFの例で見てみましょう。
例えば、XAW(iShares Core MSCI All Country World ex Canada Index ETF)はカナダ以外の主要国(アメリカ、日本、中国、イギリス、フランスなど)に投資できるETF。カナダ以外の世界の株式の成長に期待したい時に選べます。
「収入はカナダドルで得ているから、カナダ以外の国に投資したらリスク分散になるかな・・・」
と思った時によいかもしれませんね。
また、以前紹介したVRIF(Vanguard Retirement Income ETF Portfolio)は北米の債券とカナダを含む世界中の株式に幅広く投資できるETFです。債券比率が60%超と高いため、資産形成には少し物足りない利回りになるでしょうが、高い分散性は魅力的です。
もう1例見てみましょうか。XIU(iShares S&P/TSX 60 Index ETF)はカナダの主要な60銘柄に投資できるETF。日本で言えば日経平均株価に投資する商品に近いかもしれませんね。
XIUと先ほどのXAWに同時に投資すると、カナダを含む世界中の株式に広く分散投資していることになります。
カナダには魅力的な配当株がいくつかあります。が、それらを自分自身で選んで運用するのは手間がかかるものです。そういった時には、XIUは役立ちます。
収入の一部を投資し続ける
こんな感じで、広く分散投資できるETF・投資信託を選んだら、あとは収入の一部を常に投資し続けます。実際にはRRSPなどの税制優遇制度を使って買い続けるのがよいかと思います。
わたしは冒頭で「投資への意欲が恐ろしく無くなっています」と紹介しましたが、投資自体はもちろん継続しています。
投資信託やETFを選んで、ただひたすら買っているだけ。資産形成自体は進んでいるのです。
ETFや投資信託を使う投資法の良いところは、最初に「どんな投資をしようか」とルールを決めてしまえば、あとは淡々とルールに従って投資し続けるだけ。日本ではしばしば「ほったらかし」と書籍のタイトルになりますが、ほんとほったらかしで運用できます。
あなたはきっと何かやりたいこと、好きなことがあってカナダを選ばれたのだと思います。だとしたら、投資のことは最小限にして、やりたいこと、好きなことに時間を大きく割り振るのが良いと思いませんか?