価格の上昇が続き買い手は小休止を取りマーケットを見直し中|家を買いたい!数字で解説トロント不動産マーケット
住宅マーケット年別比較チャート
出典: TREB ※グラフはデタッチからコンドまで全てのタイプを含めたものであり、トロント市とその他GTAを含めた平均です。
2021年5月のTREB全域・全物件タイプの総取引数は1万1,951件で、昨年同月の4,594件からプラス160.1%の大幅上昇となりました。新規リスティング数はプラス103.7%、有効リスティング数はプラス7.0%となっています。多少落ち着いたもののマーケットはまだまだ売り手市場の様子です。
全物件タイプの平均価格は110万8,453ドルで2020年同月の86万3,563ドルからプラス28.4%の上昇。平均売却日数もマイナス53.1%と比較的速く動いています。
【物件タイプ別の平均価格】
の順に並んでいます。
昨年同月比でみるとかなり好調なマーケット状態ですが、昨年の5月は少し前にCOVID-19でロックダウンに入った影響でマーケットがスローであったことを忘れてはいけません。代わりに先月、先々月の数字と比べて見ると、総取引数は3ヶ月連続で減少となっており、平均価格もほぼフラットな状態です。
通常、春のマーケットは取引総数も価格も上昇基調であっておかしくない時期なのですが、この取引数減少と価格フラットになった要因は幾つか考えられます。
1つは高止まりするマーケットに買い手が疲れを感じていること。上昇続きを経験すると、買い手は小休止を取りマーケットを見直したくなることは良くあります。もう1つはCOVID-19の影響で人の動きがほぼ止まっていること。これは移民や他州から移動して来る人々による人口増加に歯止めがかかっていることを意味します。さらには春になり良い天候が続き、家族で遊ぶなどの機会が増えたことも影響していると言われています。
マーケットは思われているよりも集合体としても消費者感情に左右されがちです。あくまでも小休止でマーケットが落ちる誘因になるとは思いませんが今後を注視しましょう。