新型コロナの影響によりカナダ国民の多くが収入減と負債の危機状況に悩む
およそ800万人以上の人々がカナダの緊急対応支援金「CERB」を受け取る中、2ヶ月前に比べると多くの人が収入減になっているとカナダの複数のメディアが伝えている。カナダ統計局によると、2019年前半の所得は平均4千383ドルだったが、「CERB」は月に2千ドルまでとなるので、この緊急手当がないよりははるかに良いものの、このマイナスとなった月々の収入の差はのちに多くの国民にとって大問題となってくると指摘されている。

家計負債が上昇する中、国内ではあまたの自己破産が発生することが予想される。さらに新型コロナウイルスの勃発前、2019年の第三四半期においてみると、収入に対する負債の比率が176%を上回り(つまり毎1ドルの収入につき1ドル76セントの負債を負うということ)、すでにカナダではパーソナルファイナンスに対する問題が大きくなりつつあった。
国内人口に対してまだ比較的稀ではあるものの、破産に至った人々は2019年で13万7千人にのぼり、年々その数は9.5%も上昇している。会計事務所MNPの調査によると46%の国民が財政破産まであと200ドルもしくはそれ以下であったことも明らかになっている。
しかし少なくとも昨年はほとんどの人が仕事に就いており、純資産はエクイティや住宅市場の上昇のおかげで増加していたことも事実だが、COVID-19パンデミックによって大きく状況が変わってきてる。
今年5月はじめ、債務カウンセリングの非営利団体「Credit Canada」は財政調査を行なった結果、その回答者の66%が失業や収入減によって、すでにもしくはこれからかなり厳しい財政的危機に直面するであろうと回答した。自己隔離が始まる前に行われたMNPの消費者物価指標数調査においても、46%の国民が現在の債務レベルを心配しており、さらに25%が毎月の返済義務を果たすことができないと回答したという。
現在とパンデミック前の月々の収入の差が確実にクレジットカードやクレジットラインの負債の上昇を引き起こす一方で、国の実際の債務勘定が見られるのは、住宅ローンなどのローンの延期期日が迎えられるこの秋だとされる。「Credit Canada」はこれがアメリカで起きたサブプライムローン危機の際に見られた状態と同じようなものでないことを祈ると述べているが、支払猶予期間には限界があるため債務者は最終的に債務支払いを行わなければならず、自己破産率はほぼ確実に急上昇するであろうと続けた。
支出の制限、ローンの返済や金利優遇の延長などあらゆる手を尽くしても最終的に状況が悪化した場合は、自己破産の申請が考えられる。これで無担保の負債返済義務から免除されるかもしれない。しかし、破産の申請は個人のクレジットレポートに少なくとも6年間は残るため、将来的に信用貸しの入手が困難になる可能性があるという。
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少なくともあと数ヶ月間もしくはそれ以上に、特にパンデミックによって失業した人など多くの国民にとって財務的状況は悪化・困難な状態に陥るであろう。出費をできる限り抑えたり、担保・無担保負債の金利割引の入手を試みたり、一時的・長期的解決策はいくつかある。そのうちどこかのタイミングで経済が改善し、雇用が戻り、収入も再び上昇することも予想されるので、それまでが辛抱である。
本文=TORJA特派員 川田英奈
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