世界の時事問題について出来るだけ目を向けて自分なりの意見を持つことができるよう意識を高めよう|留学カウンセラーが説くワーホリカナダ生活 Vol.102
日常生活編56: 世界の時事問題について出来るだけ目を向けて自分なりの意見を持つことができるよう意識を高めよう。
私の年代やもう少し上の年代であれば、祖父母や両親の世代がある程度直接的に第2次世界大戦/太平洋戦争、朝鮮戦争、ベトナム戦争、冷戦など“世界的”な戦争と呼ばれるものに接してきたケースが多く、今の20代30代などの若い世代の皆さんよりも戦争というものの存在に対して現実的な感覚が少し強いのではないかと思います。私も子供の頃は祖母に戦時中の困難な生活がどんなだったかをよく聞かされていましたし、徴兵された祖父や戦死した親戚についても何度か聞いたことがあります。また終戦直後の生まれで戦後の厳しい時代に幼少期を過ごした父にも色んな話を聞いて育ち、小学校では戦争がいかに恐ろしいものであるか、人類は二度と同じ過ちを犯してはならないという事をこれでもかというくらい学んできたのを覚えています。ただいつしか戦争の話は現代人にとっては昔の時代に起きたこととして風化されつつあり、異国の地で未だ起きている紛争は遠くの国の事なので無関心、となっている事は否めない部分があると思います。
しかし今回のウクライナ戦争は少なからず私たちの普段の生活にも悪影響(ガソリンや物価の上昇など)を及ぼしていますし、またトロントのような多民族都市にいると身近にウクライナ系の知人がいたりして直接的な影響を受けている人とも出くわすことが多く、今回の戦争は他人事ではないと感じざるを得ない事が多々あります。
私も昔トロントにあるウクライナ・ポーランド系のコミュニティーが多いエリアで、大家さんがポーランド人、ハウスメイトがウクライナ人という環境で暮らした事もありますし、私の娘は父親が一部ウクライナ系のルーツを持っています。留学生の中でも学校でウクライナやロシアからの学生と交流していた方も少なくないはずです。ある意味今のウクライナ戦争は怖い位に身近なものなのです。ニュースで毎日聞かされるウクライナの状況は、時代は変わったはずなのに昔祖母から聞かされていた戦時中の状況と大部分で類似していて愕然とします。この時代になってまで起こるべきものではないのは誰の目にも明らかです。
留学中は現地で誰かにウクライナの情勢について意見を聞かれる機会もあるかもしれません。その際にはしっかりと明確に自分の意見が言えるよう、世界の時事問題について目を向けることは留学においてとても大事な事といえるでしょう。