カナダ名産のメープルシロップについて豆知識|留学カウンセラーが説く留学の心得 Vol.54
カナダ現地に住んでいても、どこのスーパーマーケットでもすぐに見つかる商品ですし、一般家庭の食卓にもよく見られる一品と言えます。メープルシロップも色んなブランドや種類がありますが、このメープルシロップにとってこの3月はとても大事な時期になるということはみなさんご存知でしょうか?
日常生活編14:カナダ名産のメープルシロップについて豆知識をつけて、よりその魅力を楽しみましょう!
この時期になると、語学学校に通われている人などは学校のオプショナルアクティビティーなどでMaple Syrupツアーといったようなものを耳にしたりするかと思います。これはメープルシロップがどんな場所でどのようにして作られているのかを見学するツアーです。
メープルシロップの作り方以外にもその種類と違いなども学ぶことができます。メープルシロップはその名の通り、メープル(楓)の木、主にシュガーメープルと呼ばれる種類の木の樹液から作られたものです。樹液と言っても、その木からいつでも搾取できるというものではなく、特定の条件がそろった状態でなければメープルシロップを作るための樹液は搾取できないのです。
この特定の条件とは、気温が夜間にはマイナスになり、昼間にはプラスになるという条件です。ずっとマイナス気温で寒いままでも、逆にずっとプラス気温で暖かくても、どちらも大事な樹液が流れてくる条件がそろわないというわけですね。パーフェクトな樹液が採れる時期というのは冬から春にちょうど切り替わる間の短い時期だけに限られてしまうというわけです。
この限られた時期にあたるのが毎年大体3月ごろになります。条件がそろった状態で搾取された樹液は、今度は細かくチェックされた後にじっくり煮込まれ、水分をほとんど蒸発させた状態まで火にかけられます。
こうした工程を経て最後に残る凝縮された液体がメープルシロップというわけです。大量に搾取された樹液も最終的にシロップになるのはその何十分の1の量だけなのだそうです。メープルシロップが決して安くないのはその理由ですね。
樹液の搾取方法は、木の幹に蛇口のようなものを挿し込んで、そこから流れ出てくる樹液をバケツで受け止めて集めていくのが伝統的な方法です。メープルシロップツアーに参加すると、このメープルの木が沢山聳え立っている林を散策して、その樹液の流れる管や木の幹に挿し込まれている蛇口、液を受け止めるバケツなどを見学することが出来ます。
メープルシロップは普通の砂糖よりもナチュラルで健康にも良いと言われています。特に若さを保つためのAntioxidantsと呼ばれる成分が豊富だそうで私も良く料理に使ったりもします。こういったメープルシロップの豆知識を持っておくとよりその魅力を堪能できそうですね。
高林紘子
East-West カナダ留学センタートロント社代表
大学卒業後2001年に語学留学でトロントに渡来。語学留学とビジネススクール、ワーホリなどを経たのち、ジョージブラウンカレッジに進学。 成績上位者Dean’s Honour のタイトルを得てPost-Graduate Diploma取得。カレッジ卒業後、現職に就き就労ビザを経たのち永住権取得。カウンセリングした留学生は延べ1千人以上にも及ぶ。