ボンジュール♡トロントで出会うフランスの伝統菓子|特集「ヨーロッパの伝統菓子」第一弾
ヨーロッパのスイーツといえば「フランス」を思い浮かべる方も多いのではないだろうか?伝統のフランス菓子から、現代的にアレンジされているお菓子、子供から大人まで愛されているフランスのお菓子をたっぷりご紹介!
Goûter
味も見た目も爽やかなレモンタルト
2016年創業のGoûterは、ミシュランで星を獲得したレストランで経験を詰んだ本格派シェフのお店。店内では本格的なベーカリー、パティスリーを楽しむことができる。こちらのレストランのレモンタルトは、香ばしいタルト生地に甘酸っぱいレモンカードが程よいバランス。見た目にも爽やかで可愛らしい!Webサイトからオンライン注文も可能。
本物のクイニーアマンを求めるならここ!
こちらのクイニーアマン、美しい断面だけで美味さを確信できちゃいそう!
リンゴのおいしさがぎゅっ!
なタルトタタン
厚手のリンゴがぎっしり詰まったタルトタタンはサクサクのパイとしっとりリンゴが絶妙な食感でとっても美味!食べ応えも抜群だ。
フランスの伝統菓子プチ辞典&豆知識
フランスでは「タルト・オ・シトロン」と呼ばれる。19世紀初頭には王に献上していたと言われる王族・貴族を象徴するスイーツだったとか。
19世紀後半のお話。パリから200キロ離れたロワール渓谷という小さな村で、タタン姉妹はレストランを経営していた。ある日リンゴのタルトを作っていた姉のステファニーは、間違った方法でタルトをオーブンに入れてしまった。本来ならケーキの表面にあるべきリンゴを底に敷いたまま焼いてしまったのだ。彼女は急いで皿にひっくり返し、なんとそのまま、アツアツの〝失敗の〟アップルタルトを提供した。ところが、この失敗から生まれたタルトは非常に美味しく、瞬く間に人気に。そのタルトは、姉妹の名前をとって「タルト・タタン」と名付けられたそうだ。
Castel&Coal
見逃せない!大人気ペストリーのカヌレ
オープンしてわずか1年足らずですでに大人気のペストリーCastel&Coal。こちらでいただくカヌレは、表面のキャラメリゼは苦味と甘みが絶妙で食感もカリちょうど良くカリカリ。中はふわふわでもっちりしていて、たまごとバニラの風味がしっかり感じることができる。リピート間違いなしの一品。
108 Dovercourt Rd
カヌレが生まれたのは17世紀。ワインで有名なボルドー地区の修道院で生まれたと言われている。フランス革命で資料が消失したため正確な記録は残っていないが、当時、ワイン醸造所では、清澄化のために大量の卵白を使用していた。そこで、たくさん余ってしまった卵黄を修道院に寄贈。寄贈された卵黄を使ったレシピを修道女たちが考案し、完成したお菓子が「カヌレ」。このカヌレは当時貧しい子供たちに配られていたそうだ。1世紀後に、レシピにラム酒とバニラビーンズが加えられたものが、パリやフランス各都市で広まったと言われている。
Douce France
バター好きにはたまらない!クイニーアマン
表面にキャラメリゼされたクイーニーアマンは、バター好きなら納得のペストリーだ。常温またはオーブンで軽く焼き上げると美味しさアップ!こちらの商品は遠方への発送はできないためwebサイトで確認を。
ラム酒香る大人のカヌレ
2022年6月で10周年を迎えるDouce Franceは、本格的でかつ一流のフランスのグルメ製品を届けることを目的として、2013年にトロントで設立された。ペストリーやお菓子はもちろんのこと、フランスのグルメや調味料などを取り扱っており、一部商品はカナダ全土への配送サービスも行なっている。こちらのカヌレは、ラム酒の風味が程よく香り、中はしっとり、外はサクサクした食感が特徴。オススメはオーブンで軽く焼いた後に、冷やすことで外側がキャラメル化して美味しくなる!ペストリーは遠方へ発送していないため、Webサイトでの確認が必要。
シンプルでかつ素材にこだわったヌガー
こちらのヌガーは天然の蜂蜜、卵白、砂糖のみを使用し、添加物や保存料は一切使用されていないのが魅力。いずれのヌガーもグルテンフリーで黒のヌガーは卵白を含んでおらずヴィーガンである。
パリで一番美味しいホットチョコレートをここトロントで
カナダの冬の定番といえばホットチョコレート。Douce Franceではラメゾンアンジェリーナのホットチョコレートを販売している。これはパリで最もおいしいホットチョコレートレシピの1つであり、ぜひとも味わってほしい一品だ。
【クイニー・アマン】
フランスのブルターニュ地方で生まれたとされるクイニー・アマンの起源は諸説あるが、1860年頃にとあるパン屋さんで偶然誕生した、という話が有力。
当時は小麦粉が不足し、バターが豊富であったことから、これを生かした配合のパンが作られたそうだ。パン生地としては失敗だったものの、試しに焼いてみたところ非常に美味しいケーキであったことから、クイニー・アマンと名付けられその後も作り続けられたと言われている。
Fleur du Jour
伝統のアップルターンオーバー
Fleur du Jourでは全ての製品を一から手作りしているフランスのパティスリーだ。こちらで提供されるリンゴのフィリングをパイで挟んだアップルターンオーバーは、バターの香るパイ生地とリンゴの甘酸っぱさでついつい食べすすめてしまうおいしさだ。
603 St Clair Ave W
Blackbird Baking.Co
クイニー・アマンファンも唸る美味しさ
ダウンタウンに2店舗を構えるBlackbird Baking Co.は、2021年に10周年を迎えた地元の人や訪れる観光客まで多くのお客さんに愛されるベーカリーだ。クイーニーアマンは人気の商品で余計なものは入れないシンプルな材料ながらも味わい深くクイニーアマンファンも納得の一品だ。
Nord Lyon
Theレモン!なタルト
クイーンストリートに面するNORDLYONはレストラン・ベーカリー・パティスリーを兼ねた人気店。中東にルーツを持つフランス人のシェフが作り出すパティスリーは、フランスの伝統を受け継ぎながらもシェフオリジナルのアクセントが加えられたもので溢れている。ズラリとショーケースに並んだ商品をお目当てに連日多くのお客が訪れている。
このレモンタルトのふわふわメレンゲの下には、レモンの酸味が主役のクリームが隠れている。ずっしりとしつつも、ビスケットを思わせるようなちょうど良い食感のタルトがまた美味しい。
ふんわり軽いミルクのエクレア
こちらにはストロベリーエクレア以外にもキャラメルやチョコなど数種類が並んでいる。ベーカリーが充実しているのも嬉しい。
ピスタチオたっぷりクリームが魅力のパリブレスト
シュー生地から溢れ出しているのはピスタチオクリームだ。刻んだピスタチオも入ったこのクリームはたっぷり入っているにも関わらず決して重くないのが驚き。手のひらに収まるくらいの大きさで女性でも一人で食べ切れるサイズが嬉しいポイント。
パリ・ブレストは、1891年に自転車レースパリ・ブレスト・パリの開催を記念して考案された自転車の車輪の形をしたスイーツ。考案したのはコースの通り沿いにあるパティスリーの職人といわれている。生地の間に挟まれたクリームにはプラリネが入っており、これはレース参加者に体力をつけてもらうために入れられたのだとか。
今日では、『車輪の形』という以外に特別な決まりはなく、世界中のパティスリーがお店独自のパリ・ブレストを生み出している。
Butter Baker
ダージリンティーと一緒にいかが?ガトー・バスク
Butter Bakerは様々なヨーロピアンスイーツの他、オリジナルギフト、インテリア商品も販売する珍しいお店だ。特製バスク生地の中にはマダガスカルバニラペストリークリームが詰められている。お店のオススメは、ダージリンティーと一緒にいただくととても相性が良いのだとか。ぜひ試してみたい。
Hadrien Verrier Patisserie
この味間違いなし!ピスタチオクリームのガトー・バスク
一流のフレンチレストランやフランスのベーカリーで経験を積んだシェフが作るパティスリーやベーカリーはどれをとっても「ん~美味しい!」と思わずこぼれてしまう美味しさ。冷凍クロワッサンを含む一部の商品はオンラインでも購入できる。現在はお店移転に向けて一部の商品のみピックアップ可能となっているため、事前にお店に確認を!ガトー・バスクといえばどんなペストリークリームが入っているのかも楽しみの一つであるが、写真は、ピスタチオクリームのガトー・バスク。Instagramでも大評判だ。
バターシュガーが練り込まれた生地に、ブラックチェリージャムまたは、アーモンドやバニラなどのペストリークリームのいずれかが詰められたケーキ。中に何が入っているかを見分けたいときは、表面の模様をみてみよう。表面にバスクの十字架模様がある場合は、ブラックチェリージャムが入っており、表面に網目のようなハッチングパターンの模様がある場合は、ペストリークリームが入っている。模様で見分けられるようになると選ぶのも楽しくなりそうだ。
Rahier
本格派パティスリーで伝統の味を
1996年創業のRahierはベルギー出身のパティシエが作る本格パティスリーだ。長年地元の人に愛されているこちらのお店では、ヨーロッパのスイーツを中心に伝統的なケーキのほか、チョコレートなども充実している。こちらのガレット・デ・ロワは甘くて濃いアーモンドペーストが美味しさの秘密。ケーキに飾られた王冠がさらに特別感を感じさせてくれる。
特別な日には特別なケーキ「サントノーレ」で。
キャラメライズされたシューが印象的なRahierのサントノーレは、見た目にもとても美しいケーキ。ぜひ大切な日のお供にいただきたい。
Opéra(オペラ)
濃厚なチョコレートケーキであるオペラは、見た目にも美しいチョコレート好きを唸らせること間違いなしの一品!
1586 Bayview Ave
Craque De Creme
シェフ自慢のクレーム・ブリュレはいかが?
クレームブリュレを主としたカフェCraque De Crèmeは探求熱心なシェフのこだわりが詰まったクレームブリュレがイチオシのお店。もちろん、ほかにもワッフルやカヌレ、ケーキなども充実しているほか、カフェならではの豊富なドリンクも魅力のお店。ピックアップ・デリバリーのみの対応となっている。
1月6日のキリスト教の祝日に家族で食べるお祝いのケーキ。パイ生地にフランジパームとよばれるアーモンドクリームが入ったケーキで、中にはそら豆という意味のフェーヴと呼ばれる陶器の小さな人形が隠れている。切り分けたケーキにフェーヴが入っていた人は、王冠を被り祝福を受けられるほか、1年が幸福になると言われている縁起の良いケーキだ。
Duo Pâtisserie
このモンブラン、上品につき
マーカムにあるDuo Patisserieはお菓子パンであるヴィエノワズリー、ケーキ、チョコレートを専門とする日本のエッセンスが入ったフレンチ風カフェである。こちらのモンブランは、甘すぎない上品なマロンクリームが特徴。ぎっしり絞られたクリームと食感の良いタルトのバランスがちょうどよく、何度でも食べたくなる味だ。
Light Café
ザクザクのシュークリーム!?
ざくざくクッキー生地の食感が楽しいLight caféのストロベリークリスプ・クリーム・パフは、いちごはもちろんのこと、カスタード・ホイップ・いちごのピュレの4つのハーモニーで甘さ・酸味・食感とずっと味わい楽しめる一品!
【シューパフ】
フランスではシュー・ア・ラ・クレーム、北米ではシューパフ、日本ではシュークリームと呼ばれている。シューパフの歴史は1500年代まで遡るが、諸説ありはっきりとした起源はわからないそう。現代の「シュークリーム」の形になったのは19世紀ごろと言われている。
なんと、世界的に有名なシュークリームチェーンの起源は日本にあることをご存知だろうか?「Beard’s Papa」というお店をご存知の方も多いのではないだろうか?シュークリームを使った小さなパン屋としてスタートしたこのお店は、世界の少なくとも15か国(米国全体で25か国以上を含む)・400店舗を持つ世界的なシュークリーム屋さんとなった。
Roselle Desserts
季節限定!爽やかなマドレーヌ
ミシュランを獲得したレストランで経験を積んだシェフが2015年にオープンしたRoselle Dessertsは、フレンチスイーツを中心とした遊び心溢れるスイーツを作るパティスリーだ。フランス伝統菓子のマドレーヌにひねりを加えたレモンマドレーヌとラズベリーマドレーヌは3月の期間限定で販売されるのでぜひ試してみてほしい。
旬を堪能できるミルフィーユ
3月は、旬のパッションフルーツバニラミルフィーユがオススメ。爽やかな酸味のピュレとミルフィーユに挟まれたクリーム、ザクザクの生地がたまらない!
362 King St E
一般的に、フランス人は食事スケジュールを守り、時間を決めて食事をする習慣がある。昼食は正午から午後1時まで、夕食は午後7時30分以降に食べるため、小さな子供にとってはお腹が空いてしまう。そこでフランスの家庭では午後4時になるとお母さんがマドレーヌを出して子供に食べさせるのだとか。フランスでは家庭になくてはならない大切なお菓子だ。
NUGATEAU PATISSERIE
こんな映えてるエクレア見たことある!?
Nugateauは、人工香料を使用せず、本格的なフランスのパン作りの技術で高品質な製品を生み出す、カナダ初のエクレア専門店。クイーンストリートウェストに面した小さな路面店にも関わらず、美しいエクレアの数々がショーケースに並び、前を通る人が思わず足を止めてしまうほど目を引くお店だ。今回筆者が頂いたのは、新作のPISTACHE INFINIMENT GLUTEN FREE CAKEという、グルテンフリーのピスタチオエクレア。しっかりとピスタチオの甘さ・香ばしさを感じつつも、側面にコーティングされたベリーのチョコレートが味を引き締め、見た目・味文句なしの一品だ。
717 Queen St W
日本でもお馴染みのエクレア。エクレアの意味はフランス語で「稲妻」というのをご存知だろうか?名前の由来は諸説あるが、稲妻が落ちるのと同じくらい一瞬で食べられてしまうからという説が有力なんだとか。確かに、納得!
Pastel Creperie & Dessert House
たくさんあって迷っちゃう!Crepe
こちらのお店はクレープとワッフルが看板メニュー。さまざまなバリエーションから選べるクレープも魅力だ。お店ではドリンクを含め100種類以上のメニューから選ぶことができる。ぜひカフェ時間におしゃれなワッフルと美味しいドリンクを味わって。
5417 Yonge St
Crepe It Up
老舗の出来立てもちもちクレープ
セントローレンスマーケットにある老舗のクレープ屋さん。魅力はオーダーが入ってから作られるので出来立てであるということ。生地はモッチモチでその食感に驚く。希望に合わせてクレープをカリカリにすることもできるそう。お食事クレープやデザートクレープの両方から選ぶことができるので、気分に合わせてクレープをカスタマイズしても楽しいかも!
91 Front St E
【クレープ誕生秘話】
フランスでは2月2日は祝日で「クレープの日」と呼ばれ、家族的な習慣として、暗い冬が終わり、春の光が差し込む季節を記念してお祝いの日とされているのだとか。伝説によると、この日、クレープを調理しているときにコインを手に持って願い事をすると、願い事が叶い、その年に繁栄をもたらすといわれている。
13世紀、フランス北西部のブルターニュ地方でクレープは「偶然」生まれたという。それは、ある婦人が誤ってお粥を熱くて平らな調理台にこぼしてしまったことがきっかけだった。当時の人々は、ほんの少しの料理の失敗でさえも無駄にする事がなかったため、彼女はそれを食べ、あまりの美味しさに感動。そこから瞬く間に広がり、今日ではフランスの国民食となり長く愛されているそうだ。
Old Country Shop
番外編: ギフトショップで見つけた挑戦の味
Old Country Shopはトロント、Roncesvallesで60年続く、ヨーロッパのギフトショップ。親子2代で切り盛りしているこのお店ではユニークなヨーロッパのお菓子の他に、たくさんのギフトを販売している。伝統的なものから、人気のものまで、きっと「小さなヨーロッパ」を感じることができるはず!一部商品がオンラインストアにて購入可能。
ドイツのグミでお馴染みのHARIBO Tagada STRAWBERRY CANDIESは実はフランスのお菓子。パッケージにはしっかりとmade in Franceの文字が。マシュマロよりもやや硬く、グミとキャンディーの中間の食感のTagada。味はというと…なかなか挑戦の味だ!
355 Roncesvalles Ave