H.I.S.オススメ オトナの旅 ~プリンスエドワード島~
~赤毛のアンゆかりの地~プリンスエドワード島
6月、カナダの長い冬が終わり、待ちに待った暖かい時期がきた。そして思い出すのは、プリンスエドワード島のルピナス畑の一面紫色の景色である。6月下旬から7月上旬は、島のいたるところで、ルピナスを楽しむことができる。
プリンスエドワード島といえば、赤毛のアンゆかりの地として有名である。物語のなかに出てくる数々の名所は、作者ルーシー・モード・モンゴメリさんが実際にプリンスエドワード島で過ごした経験に基づき描かれたものである。物語は、アンという一人の少女が、グリーンゲイブルズに住むマシュウとマリラに引き取られたところから始まる。想像力豊かなアンは、どんな逆境にもくじけず、常に前を向いて成長していく。そんなアンの勇敢さと島の美しさ、そして島の人々の温かさがそのまま描かれた赤毛のアンの物語の世界に読者もいつの間にか引き込まれてしまう。夏季限定ではあるが、赤毛のアンのファンであれば、シャーロットタウンで上映されているミュージカルも是非鑑賞したい。
プリンスエドワード島の魅力はアンだけではない。圧倒されるほどの美しい景色が島全土に広がっているのだ。真っ青な空の下に広がる赤土の台地のもとでの楽しみ方は千差万別。最高のドライブコースにもなり、サイクリングコースにもなる。または、ゴルフを楽しむこともできれば、乗馬さえもできてしまう。さらに春から夏にかけては、四季折々の花が開花し、秋には紅葉が鑑賞できる。どの時期に訪れても絵に描いたような景色が出迎えてくれるのだ。
そして、美味しい食べ物を食べることができることもプリンスエドワード島の魅力のひとつである。ロブスター、牡蠣、ムール貝などの新鮮なシーフード、ベリー系のジャムやフルーツワイン、赤土で育ったじゃがいも、そしてプリンスエドワード島発祥のアイスクリーム屋さんCOWSで食べるアイスクリーム、どれも島の名物である。
もし時間が許すのであれば、灯台巡りもしたい。プリンスエドワード島には、いくつもの灯台があり、どこまでも続く海岸線上にある灯台は、それぞれ違う顔を見せてくれる。小さい灯台もあれば、中がお土産屋や展望台になっている灯台もある。また、灯台の歴史も様々で、タイタニックの救難信号を一番初めに受信した灯台があるのもここプリンスエドワード島である。
今夏、世界で最も美しい島に訪れてみてはいかがだろうか。