H.I.S オススメ オトナの旅。メキシコ
古 代メキシコでは天文学や独自の宗教観を持った数々の優れた文明が発展した。中でもメキシコシティ近郊にある、かつての巨大宗教都市テオティワカンの大神殿 である太陽と月の二つのピラミッドの存在感は圧倒的である。古代アステカ神話では、暗闇の世界で太陽になるべく選ばれた二人の神がこのピラミッドで修行を して、最後にほかの神々の犠牲によって、それぞれ太陽と月になったと伝えられている。
その後も、征服者であるスペイン人が持ち込んだ文化やキリスト教が、何世紀もかけて土着の民俗や風習に混ざり合い熟成されてきた様子を、都市そのものに見 ることができる。その一つが、中央高原の中世都市グアナファト。世界随一の銀産業の富が築き上げた街で、古い銀坑道や地下水路を利用した地下道が迷路のよ うに張り巡らされ、現在も往時と大きく変わることなく中世の趣を伝えている。
歴史的な見どころいっぱいのメキシコシティ。土着の先住民文化とスペイン文化が複雑にからみあっているので、各地のお祭りや市場では独自の民族色が楽しめる。
メ キシコシティの中心部ソカロ。ソカロとは中央広場を意味し、古代から政治や宗教の中心地として栄えていた場所である。かつてはアステカ神殿が建っていた が、16世紀にスペインが征服、アステカの建造物を破壊し、かわりにコロニアル様式のものを建てて政治の中心とした。このソカロの北側にメトロポリタンカ テドラルがある。メキシコにあるすべての教会を統括する施設。コルテスがメキシコにおけるカトリック布教の主座として100年以上の歳月をかけて完成し た。この教会はバロック様式の重厚な内部装飾で覆われ、その装飾にメキシコ独特の文物が描かれているユニークなもの。東側の国立宮殿は、以前アステカのモ クテスマ2世の宮殿があった場所に建てられ、王宮として用いられた。内部にはメキシコの壁画家リベラの作品が展示されている。このほか、ラテンアメリカの 教会の中でも規模が大きいとされているカテドラルや、アステカの遺跡の一部テンプロ・マヨールなど見どころは満載。
古代文明やスペイン文化 の融合により、豊潤なるメキシコ料理はいまや誰もが好む世界的な料理となっている。スパイスの豊富なお国柄だけあって、濃厚なチーズ料理から多種の香辛料 を使った奥深い複雑な料理も多い。そんな料理たちは各種アルコールとの相性抜群。アルコールは陽気に食事を楽しむための必須アイテムだ。
乾杯は「サルー!」