第11回パブリックビューイング「Go Team Japan」」文=海上誠|スポーツは武器になる|J Athletics Canada

文:海上誠| J Athletics Canada
キッズにスポーツを教えるのと並行して、今年はワールドカップのパブリックビューイング「Go Team Japan」の企画を進めています。今日はイベント運営の観点の話になりますが、無縁の方はぜひ、とにかく一緒に応援しに来てください。
北中米開催になると決まった時、カナダにワールドカップが来ることに胸を高鳴らせながらも、正直に言うと、過去に4回トロントで日本代表を応援した経験から、どこかで「余裕を持ってできる」と考えていました。
全然違いました。
企画を進めるほど、できないことが増えていく。場所、規定、権利、日程、安全、スタッフ、外部機関との交渉、予算。言葉にすると味気ないけど、現場はもっと生々しい。「これならいける」と思った案が翌週には消えることもある。誰かに説明するたびに、求められる確証や、こちらが届けたい想いも微調整していく。何を出して、何を引いて、どこで何を強く言うか。ありがとうとごめんなさいで、頭がずっとフル回転です。キッズへのコーチングより、カロリーの減りは多いかもしれません。

ただ、そんな中でも気づくこと、助かることがたくさんあります。その一つは、過去に紡いできたこと、一緒にあの時あの場所にいたこと、そして今も一緒に走ってくれる――トロントにも日本にもいる仲間の存在が、「自信」を貸してくれるということ。16年前に「見に行きました」というキッズが、今は日系コミュニティーの新しい世代になっている。止まれない理由の一つかもしれません。

もう一つは、「安心感の設計」も大事だと気づいたことです。行政や公的機関の後ろ盾、ルールを守る体制、そして万が一に備える意識。16年前にはなかった、というより、できなかったこともあります。これが揃うと「応援したい」が「一緒にやろう」に変わっていく。今回は痛いほど学びました。
今回、たくさんの方に「Go Team Japan」をサポートしてもらえています。スポンサーという言葉は便利ですが、ここで必要なのは広告枠を売る発想より、「同じ方向を向いてくれる人」を増やすことです。FIFAの規定に沿って、できる表現・できない表現もある。派手な露出を約束できない場面もあります。だからこそ、支えてくれる人の心意気が、そのままイベントの骨格になります。少年ジャンプみたいに、呼んだら最強の仲間が全員そろう。そんな都合のいい展開は、現実には起きません。忙しい。予定が合わない。「今は無理なので次回で」となるのがデフォルトです。
でも、それでも支えてくれるトロントのコミュニティーや、面白がってくれる人がいます。
いま、ここが胸を張れるところです。完璧なショーケースじゃなくていい。むしろ、いろんな制約の中で「それでもやる」と決めてくれた人たちの熱が、会場に残ると思っています。きっと皆さまの応援も、ここで届けられます。
「最高の景色を。」このトロントから、届けませんか?

J Athletics Canada
「スポーツは武器になる」をモットーに、トロントを拠点にスポーツの教育的価値を大切にしながら、多世代・多国籍が交流できる日本語スポーツコミュニティー。スポーツを通じた人づくり・地域づくりを目指し、子どもからシニアまでがレベルに応じてスポーツを楽しめる場づくりを展開中。





