ルアー屋さんのオンタリオ釣り日記 第39回 〜オンタリオ湖のウィンターレイクトラウトフィッシング〜
非常にマイルドだった今年のオンタリオの冬ですが、なぜか3月に入ってから寒い日が続き、この原稿を書いている現在、家の外では地吹雪が吹き荒れ、体感気温マイナス17℃。
この号が出る4月はどんな感じになっているか分かりませんが、春が待ち遠しい毎日です。
そんな4月のオンタリオですが、オンタリオの釣り師達にとって4月は意外と難しい季節となっています。
春なのに何故?と言う感じではありますが、湖を覆っていた氷が融け始めて、氷の上にも乗れなければ船も出せないという状況だったり、雪解け水が川や湖に流れ込んで増水したり、水が濁ったりと、釣りには難しいコンディションの日が多く、本格的なシーズンインは雪解けが落ち着き、水温が上昇し始める4月下旬頃からが多いですね~。
ってな訳で、そんな釣りに難しいタイミングでお勧めなのがアームチェアフィッシング!
「アームチェアフィッシング? 何それ?」って感じだと思いますが、イギリス発祥の言葉で、寒い時期はゆっくりとアームチェアにでも座って釣りの本や釣りの妄想を楽しもうじゃないか。というのが語源。なんか、おしゃれな言葉ですよね~。(笑)
そんな訳で、今号の釣り日記ではそんなアームチェアフィッシングにお勧めの本をご紹介させて頂きたいと思います♪
◆ Freshwater Fishes of ONTARIO
その名の通り、オンタリオに住む淡水魚全てが掲載されている図鑑。
北米の魚図鑑ってイマイチなモノが多いのですが、この図鑑には水中写真を含めたカラー写真がふんだんに使われており、非常に分かりやすく纏められた内容と相まって、とても読みやすい図鑑です。
それぞれの魚の生息域や生活なども書かれているので、釣りにも非常に役に立つ事間違いなしです。
◆ 開高健著の釣り紀行記
釣り人達にとってはもはやバイブル的な存在の開高健氏の作品です。
開高さんの釣りに関するルポタージュ作品は1969年~1980年代と、かなり古い本ではありますが、その輝きは未だ色褪せず、鮮烈な輝きを放ち続けています。
そんな開高さんの本の中でも、オンタリオの人達に是非読んでもらいたいのが、『もっと遠く!』という作品の下巻。この本の中に、開高さんが幻のマスキーを追い求め、最後に超特大のマスキーを仕留める「奇蹟の人」という物語が収められているのですが、その舞台がまさにオンタリオで必読の内容!!
僕はもうこの本を繰り返し読みすぎて本がボロボロになってしまい、今持っているのはたぶん3代目ぐらいです。(笑)
あまりにも印象深い物語で、昨年オタワ方面に行った時に、本の記述や写真を頼りにして、グーグルアースで調べまくり、開高さんの「奇蹟の人」の舞台になった場所を訪れてみました。
その場所は物語から38年経った今でも、開高さんが釣りした頃と変わらぬ景色や環境が保たれており、大きな感動を覚えました。 オタワと言う都会のど真ん中にも関わらず当時と同じ環境が保たれているって、本当に素晴らしい事ですよね。
と言う訳で、アームチェアフィッシングのお話でした~♪
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西根博司(にしね ひろし)
鳥取出身。ルアーフィッシング歴33年。プロルアービルダー歴26年。カナダ歴18年。寝ても覚めてもルアー作りと魚釣りのことばかり考えている典型的な釣りバカ人間。