野菜とフルーツで彩る毎日
花屋で働くフードアナリストが提案する
野菜とフルーツで彩る毎日
本来、野菜やフルーツは食べるもの。
スーパーや八百屋さんで新鮮なものを選んでサラダにしたり、スムージーにしたり。また、茹でたり焼いたりして料理に使うなど、私たちの食のライフスタイルには欠かせないものとなっている。
けれど、今回はそうやって「食べる」前に「飾る」楽しみを少しでも知ってもらえたら、食卓の上やお皿の上だけでなく、野菜やフルーツがあなたのライフスタイルを彩るものに今日から変わるかもしれない。
まずは、買ってきた野菜を丁寧にお皿に並べてみる。あまり柄などが入っていない、シンプルな大きめのお皿を選んで、一つ一つ色別に並べることがポイント。そうすると、自然と不足しがちな野菜が一目で分かり、改善することでバランスのとれた食事に繋がる。また、子供やパートナーとその野菜やフルーツの名前を共有することにも役立ち、目で楽しめたり、コミュニケーションのきっかけになったりして、会話が弾む。
写真の柿や栗、トウガラシのような枝物は、空間をたっぷりとって飾ると、玄関やリビングなどの目に留まりやすい場所、あるいは食卓の上を彩ると同時に季節を感じることができる。まだ少し若い、緑色のものを飾ると、色づく様子が楽しめる。
小さな青りんごは、テーブルを彩るインテリアのような感覚で、そのまま無造作に並べて色をプラスする。ビタミンカラーは一日の始まり、朝食のテーブルにもぴったり。
もちろん、飾った野菜やフルーツを眺めながら、それを食べるのも楽しみの一つ。食卓に飾った、たくさん実のなったブルーベリーの下で、ブルーベリーマフィンとコーヒーでおやつの時間。ただおやつを食べるだけでなく、例えば子供と一緒にブルーベリーを摘んだり、実際手にとって触ってみたり、そういう時間も愛しくなる。
バジルなどのハーブ類は簡単に栽培できるので、自分が育てたハーブを飾って、それを食べるということもできる。バジルは小さな花を咲かせるので、その花をテーブルに飾りバジルの葉でサラダを作ったり、ピザにのせたり。ハーブ類はとても香りが良く、フレッシュな状態で楽しんでもらいたいので、スープの上に散らすなどの最後の仕上げは、テーブルの上に飾ったハーブを摘んで、それぞれ自分で仕上げるのも楽しい。
こうやって楽しみながら野菜やフルーツに触れ、それを食べるということは、食育にも繋がる。触れることで、その野菜やフルーツのもつ果皮のざらつきや、触感、香りなどを感じることができる。興味をもつことが、好き嫌いをなくし、食べず嫌いを避ける方法の一つであり、野菜やフルーツを「飾る」ライフスタイルを取り入れることで、自然と興味を持つことができる。「食べる」前に「飾る」楽しみ。
野菜とフルーツで彩る毎日を、今日から始めよう。
Natsuki Ueda(30歳)
フローリスト/フードアナリスト
Instagram @natsuki.gram
大阪の花屋で働きながら、フードアナリストとして「食卓に花を」というコンセプトでダイニングに花を飾る習慣をもっと普及させたいなと思い活動しています。食卓に花のある風景を写真に撮り、instagramなどのSNSで紹介、発信しています。