~高血圧症にならない生活の仕方~その①|漢方内科医の手当て|王瑞雲の連載コラム
血圧の幅は人によって少し異なり、また血圧は猫の目のように変動を続けています。血圧が変化することで人は身体の活動を順調にしようとするのです。
高血圧症とは一時的な血圧が高いことを意味するのでなく、常時高い状態をいうのですが、それがなぜ不健康なのかといいますと、血圧で内臓全体の血流が変わり、酸素濃度にはじまり体内の活動が影響を受けるからです。
一般に身体に刺激が加わると、脳は神経伝達物質を分泌し括動パターンを変化させ、交感神経は心拍数を増やし、血圧をあげます。副腎はカテコラミン(またはカテコールアミン:ドーパミン、アドレナリン、ノルアドレナリンの総称)という一種のホルモンが分泌され、血管は収縮され、心臓は収縮し、脳や腎臓などの臓器の血流が調節されます。激しい運動、熱すぎるお風呂、セックス(房労)、寒冷などで、血圧は上昇します。
冬場に脳卒中が多いのはそのためです。睡眠中、リラックス中、温暖な気候の時などは血圧は下がってきます。
加齢により血管は硬くなり弾力性も落ちますが、血管そのものの状態が大きな意味を持ちます。食餌の質が悪いと、血管内壁にコレステロールなどの脂肪がくっつきます。また、塩分の取り過ぎなども高血圧の原因と言われました。
実際には高血圧症になる理由は沢山あって学説もいろいろあります。遺伝が関係するとも言われますし、ウイルス説、体質の違い、食べ物、精神的ストレス、たばこ、アルコール飲酒、その他さまざまな学説が唱えられています。そのくらい高血圧症はひとつだけの原因でなく、日常生活と関係が深いのです。
人の身体は食べ物でできています。脂肪をほとんど摂らない日本の安全な伝統食をはじめ、日本食文化は高血圧症になりにくかったのです。
生活環境や食生活が似ていますので、親は子どもたちが幼い内から、特に食べ物には気を付けてあげなくてはなりません。子どもの時の味覚はその人の一生の癖になりますから、出来る限り工場で大量に製造される作り物ではない本物の食べ物をあげてほしいのです。加工が多い「食べ物モドキ」では人は抵抗力や免疫力、生命力が落ちて病気にかかりやすくなります。もちろん大人たち自身も気を付ける必要があるのは言うまでもないですね。
まずは自分の生活を見直しましょう。睡眠不足、運動不足、ストレス過重、特に現代は人間関係でのストレスが大きいですが、それは自然から離れた生活により疲労困憊しているからだと言われています。
次回は高血圧症になりにくくなる方法について書きます。

王瑞雲(オウ ズイウン)
漢方内科医1940年神戸生まれ。小中校の成績は中の下。数学が苦手。日本医師国家試験を最年少で合格。東京大学付属小児科医局員研究生を経て東京都国立市に開業。聴診器一本に漢方と食養をメインとした診察スタイルで60年以上の診療経験。新聞コラム連載、著書多数。現在トロント在住。 Blog: https://ohzuiun.com/






