平和酒造四代目・山本典正氏を招き日本酒ペアリングのさらなる可能性を紹介|メイド・イン・ジャパンでカナダを攻めろ!
日本酒エージェントの「Nippon Sake Imports」は、日本酒のペアリングのさらなる可能性を紹介するべく、典型的アジア系料理ではない、コンテンポラリースタイルの料理を提供している「FRILU」でペアリング・イベントを開催した。
当日はスペシャルゲストに、平和酒造の山本氏を迎え、同蔵のブランド『紀土・KID』の特徴や料理との相性などについて紹介。参加者は、ペアリングに選ばれた「KID 純米大吟醸」「KID 純米吟醸」「KIDスパークリング純米大吟醸」を楽しみながら、日本酒に関する質問をするなど、直接交流ができる貴重な機会となった。
世界の日本酒愛好家に認められた『紀土・KID』
1928年創業、和歌山県海南市にある平和酒造。2020年には、毎年ロンドンで行われる世界最大級のワイン品評会「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)」のSAKE部門で『紀土 無量山 純米吟醸』が日本酒部門の最高賞である「Champion Sake(チャンピオン・サケ)」を受賞するなど、世界でも最も注目されている酒蔵の一つだ。
『紀土・KID』は、和歌山の柔らかで綺麗な水を表現し、口当たり良く優しい味わいを持つ。高品質なものづくりにこだわったお酒を届けることで、日本酒という文化を日本だけではなく世界に根付かせることを理念としている。
山本氏「日本酒は日本文化の華」
ー年間12回は海外に出向くことを目標にされていると伺いました。
今回のトロントでロス、ベトナムに続き今年3都市目となります。カナダに来るのは初めてでして、コロナが落ち着いて来たことでようやくカナダに初めて来ることができました。
ートロントの日本酒ファンの印象はいかがでしたか?
イベントの中で色々と話をする中で、知的な好奇心が強い方が多い印象をうけました。中長期的に日本酒の魅力や文化そのものをさらに理解していただける可能性を感じました。
ーペアリングされたお料理との相性などはどう感じましたか?
非常に素材を大切にしているお料理だった思います。とてもいい感じに『紀土・KID』と合ったのではないでしょうか。『紀土・KID』も素材を大切にした造りで、味わいは非常にナチュラルです。お料理との相性は良かったと思います。
ースパークリングが最初ではなく、〆のデザートとペアリングされているのは興味深かったです。
シェフがお酒に対する理解や知識が深い方でしたので、あえてそういった定番を外すようなことも実現でき、参加者の方も興味深くペアリングを楽しめたのではないでしょうか。
ー日本酒が日本文化としてさらに海外で発展を遂げるためにどのようなお考えですか?
日本酒業界は長く低迷を続けてきました。良いものを造るという基本はブレずに、新しい取り組みをしていかなければならないと私は考えています。一方で、文化として良いものを理解していただくためには、急がずにある程度時間をかけながら地固めをしていくこともとても大事だと思っています。
ーカナダにもたくさんの日本酒ファンがいます。メッセージをお願いします。
日本酒は日本文化の華だと思っています。日本の食文化を代表するコメから形成された日本酒は、伝統を守りがなら近年では新しいカタチのものも増えてきています。日本酒の新しい価値を皆さんに感じていただければ嬉しいですね。
「Nippon Sake Imports」Founder・唎酒師のJason Evansさんと営業を担当している大西さん
定番の型からはずした、自由な発想でもペアリングは可能
ペアリングの中には、同じ日本酒を、冷酒と常温の異なる温度で、それぞれ別の料理と合わせることで、日本酒の万能性を体験できたり、デザートをスパークリング酒と一緒に楽しんでいただくなどお客様から大変好評でした。今回のイベントでお客様に体験いただいたように、日本酒を定番の型からはずして、自由な発想でペアリングが可能であることをトロントでさらに広めていきたいです。