People.21 vol.1「新しい挑戦」平山ななみさん|カナダで挑戦する若者
私は今、トロントから電車で約1時間離れた場所オシャワにあるカレッジでMusic Businessを学んでいる。初めはLAなどアメリカで探していたが、お金やVisaのことを考え諦めた。そして、偶然オシャワの今のカレッジを見つけた。いまだ日本人は一人も見たことがなく、到着した日からしばらく続いた染み入るような寂しさは今でも忘れられない。だが、昔からあるライブ会場、小さなレコード屋さんやアートギャラリー、音楽やアートが好きな私にとって小さいコミュニティーの中に溢れる居心地の良い空気感がたまらない。さらに、音楽好きな人たちが集まったクラスメイトとの日々は最高に幸せで刺激的な環境である。
Music Businessプログラムでは、音楽業界のあらゆる分野に参入できるよう、Music HistoryやMusic Industry、Live Sound、Event Workshop、Graphic Design、Contact Law、Networking、Communication等々、多くのことを学ぶことができる。特にMusic Business Practicumのコースはとてもユニークで、音楽業界で遭遇するのと同じようなネットワークやビジネスの経験を得ることができる。
学生が運営するレコード会社、アーティストマネージメント会社、キャンパスラジオ局、レコーディングスタジオ、音楽雑誌、イベント制作会社など、さまざまな企業があり、レジュメを作り、自分の望む企業とポジションに応募をし、面接をするところから始まる。ちなみに私は3つ応募し、2つからは何の連絡もなく、そこがなんともリアルな感じがしたが、無事レコード会社のソーシャルメディアマネージャーのポジションをもらうことができた。
今はレコード会社のソーシャルメディアのコンテンツ作り、4月にあるオシャワミュージックウィークのイベント企画の準備などを行っている。所属しているアーティストの曲のリリースも近づいてきており、正直忙しすぎるがそれさえも楽しんでいる自分がいる。
好きな音楽をビジネスサイドで学ぶこと、堅苦しいことももちろん出てくるが、今の環境が最強にタフで楽しい。知識や経験だけではなく、その場に漂う皆の熱気や感情、トキメキの様なものも感じながら、これからの学びに歩みを進めたい。