トロントの本屋さん2022年4月 「お菓子+おやつの本」
こんにちは!今月のトロントの本屋さんもバンクーバーから岩崎ゆかりがお送り致します。
本号は、3月号に続き「ヨーロッパの伝統菓子」の特集です。本コラムではちょっとだけ脱線して「おやつ」の要素も入れて本を紹介してみます!
お一人様おやつタイムも良いですが、そろそろ黙食を卒業してお喋りも楽しみたいですよね?今田美奈子著『しあわせを引き寄せる~洋菓子の事典~』(日本文芸社)は外交のおもてなし、家族や友人と集まるとき、人生の記念日などに欠かせないお菓子にまつわるしあわせストーリーが紹介されています。第3章では、バレンタインデー等のイベントや記念日を彩るお菓子が出てきます。4月1日、エイプリルフールでは幸運のツキを呼ぶ魚形のパイ、ポワソン・ダブリンを食べるそうですよ。他にも国を代表する洋菓子から、アフタヌーンティー、ハイティーのテーブルセッティング、お呼ばれ時のマナーなども紹介されています。
気分の良い日、不安な時、忙しい時、お気に入りの飲み物とお菓子でちょっと一息な休憩時間が大切だったりします。『&Premium 2022年02月号』(マガジンハウス)を読んでおやつ時間がもっと楽しくなること間違いなし!22人のお気に入りお菓子と過ごし方、マニアによるあんこ、チーズケーキ、チョコレート対談、などのおしゃれお菓子もさることながらポテトチップスの登場で甘さの中和もしてあります。定期連載も充実の内容となっています。
雑貨とお菓子の相性ってなんて良いのでしょう!上村五十鈴著『雑貨店とある』(芳文社、既刊4巻)は、とある町にある喫茶スペースもある雑貨店「とある」のお話です。のんびり店長としっかり者で元剣士の男子高校生が、季節の果物や野菜、昔ながらの材料を使ったお菓子で地域の方たちをおもてなし!訪れる客層は、小学生からお年寄りまで様々で時には悩みを抱えているようですが、おおらかな店長のやさしい言葉とその場に居合わせたお客さんとの触れ合いで心が落ち着くようですよ。
手作りの場合以外は誰かが作ってくれたお菓子を頂く訳ですが、古内一絵著『最高のアフタヌーンティーの作り方』(中央公論社)で作り手側のことを知れちゃいます。アフタヌーンティーを日本で最初に提供した老舗ホテルに勤める遠山涼音は念願かなって、マーケティング部サービス課、アフタヌーンティーチームに配属されます。昔から目標が定まると猪突猛進、回りが少し見えなくなる彼女は、ここでもその性格が出てしまい…。同僚、お客様との関係、女性が仕事を続けていくということ、悩みは尽きないですが、最高のご褒美おやつのために頑張る涼音を応援したくなります。登場するお菓子や食事は『マカン・マラン』シリーズと同じ著者なので、美味しそうですよ!
それでは、また次号でお会いしましょう。
トロントにある日本の本屋さん Blue Tree Books
Blue Tree Books(J-town内)では、日本の本や雑誌を販売しております。話題の本はもちろんのこと、英語・その他言語のテキスト等も取り扱っています。店頭にない商品も、もちろん日本から取り寄せいたします。是非気軽にお越しください。3160 Steeles Ave E, Toronto(J-Town内)
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