夏祭りとお引っ越し|トロント音楽散歩 with Cecili
突然ですが、仕事の都合でロンドンに引っ越すことになりました。あの、イギリスの。ビッグ・ベンのあるところ。ハリーポッターのあの壁の。
で、ロンドン。来てみたら、やっぱり噂どおり夏でもしとしと雨が降っている。いやというかたまに豪雨みたいのも混ざってる。かと思えば、急に晴れて、「お?」と思ったその瞬間、ロンドン市民が全力で太陽を拝みに出てくる。平日だろうが昼間だろうが、芝生で寝そべって肌を焼いてる。すごい気迫。ピクニックに対する気合いが違う。
そんな街を見るたびに、やっぱりカナダの夏って特別だったなあ、て思い返す。トロントの夏は毎日がからっとした晴れ。風も空も、いつもなんだか機嫌がよくて。7月1日のカナダ・デイの夜、友達がハーバーフロント沿いのフェスに連れてってくれたのだけど、あの夏の夜も最高で忘れられない。
その日は、インディジナス(先住民)系のアーティストのライブで、会場全体が力強くて、なんかちょっと神聖な空気。バンドのメンバーは、メティスやレジデンシャル・スクール(先住民の子どもたちが強制的に通わされた学校)の影響を受けた家族の出身で、その歴史を背負いながら、パワフルで勇気をもらえるような音楽を奏でていた。音もメッセージも、胸にズシンときた。音楽って、やっぱり体験するものだよなあと思う。その場にいるバックグラウンドの全然違う人たちを一瞬で繋げるもの。
屋台で串焼きだの何だのを買って食べ歩きして、みんなで湖越しに花火を見上げて、友達と大声で笑って、なんか高校生のときの日本の夏祭りみたい。
とはいえ引っ越しの日はやってくる。終わる気配が皆無の荷物整理に絶望し、ふと突然「ビンゴ大会でも開いて全部持ってってもらうか」という謎の思いつきが舞い降りた。ということで、友達を全部家に召喚し、フライパン、皿、醤油、はては使いかけの洗剤まで、全部ビンゴの景品に。私はひたすら和食を作って、“Everythig must go by Japan fes” 状態。バンド仲間もみんな来てくれて、私のガラクタをしっかりと全部引き取ってくれた。感謝しかない。しかも私の計算がポンコツすぎて引っ越し前に退去してしまい、二週間ホームレスになったのだが友達が家政婦として拾ってくれた。ありがとう。
こうして、カナダでの最後の日々は、ちょっと、いやかなりバタバタだったけど、ちょっと笑えて温かい時間でした。ロンドンでも、こんな風に笑える日々が待ってたらいいなあ、なんて思いながら、今日もどんより雲の下でコーヒーをすする私なのでした。







