留学カウンセラーが説く留学の心得 Vol.13
渡航が日に日に近づくにつれ、準備も慌しくなり緊張も高まるとどれだけ確認をしてもし足りない気分になってしまいがちです。その準備段階で殆どの方が考えもしないであろう事柄で、現地に来てから「やっておけばよかった!」と痛感することの一つが、“自分の国のこと、文化歴史背景のこと、地元のことやカナダのことなどについて一般知識を身につけておくべきだった!”ということが挙げられます。
渡航編5:日本のことや自分のことについて幅広く知識やネタを広げておきましょう!
現地では、ホームステイ先の家族や学校で新しく出会った友達や知り合いには必ずと言ってよいほど日本の事や自分の地元の事について聞かれたり、ご自身の趣味や夢、なぜカナダに来たのかなどを聞かれる機会があります。勿論最初に自己紹介をした後は、そういった話題で会話を膨らませるきっかけになる事が多々あると思います。ただ、そんな時に実際自分の国のことを聞かれても答えられないと、非常に恥ずかしい気分になってしまい、必要以上に自己嫌悪に陥ってしまう方がいらっしゃいます。カナダの人達は、新しく出会った人と会話をする際にほぼ必ずと言ってよいほど自分の出身地の話をします(日本でも同じですよね)。その際に相手の人がこちら側の地元の場所や名前を知らない場合、その街の人口と近くのメジャーな都市との位置関係を挙げて説明したりします。ですので、カナダ人で知り合いになった人にもし日本の自分の出身地を聞かれたら、相手はその答えとしては街の人口や近くのメジャーな都市(地理)で返事が来るものだと暗に思っている部分があります。そんな時にもしも自分の出身地の大まかな人口や地理的な部分を答えられないと、そこで早くも会話が滞ってしまいますね。
しかし、意外と日本人の中には、日本全体や地元の街の人口を知らない、歴史的文化的な背景についても一切知識がない、という方も多かったりする印象があります。さらに、ご自身の趣味や家族について、留学をしに来た理由やカナダについての一般知識などを聞かれると、もうお手上げ状態になってしまう方もいらっしゃいます。もちろん、日本語でなら言えるけど英語で何と言ったらよいか分からない、という方も多いとは思います。 だからこそ、未だカナダに来る前に、一通り日本のことや地元のこと、自分のことなどについて説明ができるよう、あらかじめある程度調べて知識をつけておき、英語でも表現できるように準備をしておくことがとても大事なのです。これにより、会話を膨らませるきっかけも作れますし、相手の人にも自分のことをより具体的に知ってもらえる機会になります。
さらに、今度はカナダ一般や渡航先都市の地理関係、時事問題、文化背景などについても、ある程度の知識をつけておくと、カナダ現地の人達とも話が直ぐに通じやすくなったりもして、一目置かれる事も多々あります。逆に、カナダの中でトロントやバンクーバー、PEIやロッキー山脈がどこにあるのか基礎的な地理を知らなかったりすると、「カナダに一体何をしに来たのだ?」と不思議がられることもあります。カナダに留学しに来るということは、ある意味自分の国、地元、親戚家族の代表としてカナダにその軌跡を刻む役割を担っている、と捉えてもよいと思います。そういった意味でも、自国のこと自分のことカナダのことなどについて下準備をしておくことは充実した留学をするにあたりとても大事なことですね。
高林紘子
East-Westカナダ留学センタートロントオフィス日本マーケットマネジャー。
静岡県出身。2001年語学留学でトロントに渡来。語学留学とビジネススクール、ワーホリなどを経たのち、ジョージブラウンカレッジに入学。貿易とビジネスマネージメントを学び成績上位者Dean’ s Honour のタイトルを得てPost-Graduate Diplomaを取得。カレッジ卒業後、現職に就き就労ビザを経て永住権に至る。