留学カウンセラーが説く留学の心得 Vol.34
部屋探しにおいて、まず街の各エリアについても下調べをして土地勘を掴めた後は、いよいよコンタクトをとって実際の部屋の見学をするステップとなります。今回はその部屋の見学をするために心得ておくとよいこととして、いくつかポイントを上げてみたいと思います。
部屋探し編4:
部屋の見学をする際には条件の優先順位を明確にすると同時に外見的なものだけに囚われないよう気をつけましょう。
部屋の見学に行く時に、その場所の良さの次につい目を取られがちになるのが、部屋の広さやデザイン、綺麗さといった表面的な部分になりがちです。勿論その部屋を見た瞬間見た目的にも惹かれるものがあるかどうかは大きな決め手になるのは確かだと思います。 とはいえ、そういった表面的なものばかりにこだわりすぎてしまい、安くて広いから、綺麗に掃除されているから、という理由メインで部屋を決めてしまい、意外と大事な所に目が届いていなかったというようなケースも多々見受けられます。
例えば、前回のテーマにも繋がる内容ですが意外と近くの停留所にはなかなかバスやストリートカーが来なくて本数が少なかったり。あるいは契約内容の詳細が書かれた書類などをもらっていないので、ハウスルールなどもいい加減であとからハウスメイトや大家さんと細かいところで摩擦が生じたり、近所の騒音で落ち着いて生活ができなかったりなどなど。また、部屋の条件はよいのだけれどハウスメイトや大家さんとはあまりコミュニケーションが取れず、全くうまが合わないので部屋に帰ること自体がストレスになってしまうというような事もよく聞かれます。何か部屋の不具合が生じた時に、大家さんに伝えたら直ぐに対処してくれるかどうかも大事な所です。口うるさい大家さんが同じ家に住んでいると何かと面倒くさい、と思うケースも多々あると思いますが逆に大家さんが離れて暮らしていると、何か部屋のトラブルがあった際にもなかなか対処してくれない、というような事も多いです。大家さんやハウスメイトとうまが合うかどうかなどは最初のうちは判断もしにくい事柄もあるとは思いますが、例えばハウスルールなどがきっちりあらかじめ書面などで分かるように用意されていたり、契約内容やその詳細が分かる書類がちゃんとあってサインをするような形になっているかなどである程度その家のやり方などがわかってくると思います。これらを確認することで自分も大家さんも他のハウスメイトも、気持ちよく暮らしていくためにそれぞれが何に注意をすべきか、どんな責任があるのかをあらかじめ明確にしておくことができると思います。部屋の狭さや広さはある程度住めば慣れてくるものではありますし、綺麗かどうかはもし自分が掃除をすれば綺麗になるのであれば掃除をすればよいだけの話ですが、契約内容のあいまいさやハウスルール、対人関係などの条件の悪さは適合しにくいものです。部屋の見学時にはそういったある意味内面的な部分にもよく注意をしながら必要に応じてしっかり質問しておくようにしましょう。
高林紘子
East-West カナダ留学センタートロント社代表
大学卒業後2001年に語学留学でトロントに渡来。語学留学とビジネススクール、ワーホリなどを経たのち、ジョージブラウンカレッジに進学。 成績上位者Dean’s Honour のタイトルを得てPost-Graduate Diploma取得。カレッジ卒業後、現職に就き就労ビザを経たのち永住権取得。カウンセリングした留学生は延べ1千人以上にも及ぶ。
HP: www.eastwestcanada.jp