わたしにとって英語とは「コミュニケーションツール」清水ひまりさん カナダ滞在歴:8ヶ月|英語とわたしとカナダ
清水 ひまりさん
カナダ滞在歴:8ヶ月
経歴:ワーキングホリデービザ
2024年3月に大学を卒業し、5月にワーキングホリデービザでトロントに来た清水さん。現在はTaro’s Fishでアルバイトをしながら、英語力向上を日々意識しながらカナダ生活を過ごしている。
ドラマでの英語学習は、面白いスラングを知ることができて楽しい
ー英語を勉強しようと思ったきっかけ
高校生の時、研修旅行でマレーシアに行きました。それまでは、外国にまったく興味がなく、英語の勉強も苦手でした。しかし、マレーシアの学生たちと話してみて、「国が違うだけで文化や考え方が全く違うんだ」と感じることができました。様々な考え方を知り、自分の価値観や生き方にバリエーションを持ちたいと考えるようになり、留学に行きたいと思うようになりました。
大学生の時に学校の制度を使って留学しようと考えていましたが、コロナ禍で叶いませんでした。せめて英語の勉強をしようと思い、英語学習を始めました。
ー自分なりの英語学習
私は、センター試験のリスニング問題を勘で解いていたほど、英語の聞き取りが苦手でした。そこで、シャドーイングを毎日したり、高校生向けの問題集を解いたりしていました。ある程度聞き取れるようになってから、英会話に通い始めました。
トロントに来てからは、海外ドラマを見て勉強しています。①字幕なし→②英語字幕→③日本語字幕→④字幕なし、の順で見ます。
①で英語を聞き取ってみて、②でわからなかった単語を調べ、③で自分の解釈が合っているかどうかを確かめ、④で完璧に聞き取ってみる、という流れです。ドラマでの英語学習は、面白いスラングが知れて楽しいです。
また、言語交換のミートアップによく参加しています。英語を話す以前に、初めましての人と雑談することがとても難しいのですが、スピーキングの良い練習になっています。
ー英語学習の難しさ
私は、日本語の文章を英語に変換する癖がついていて、英語に直訳する際に語順や表現が変になることが多いです。簡単な英語を組み合わせれば伝わる内容も、「できない!」と思い込んでしまいます。そういうときは、帰宅してから「どう表現すれば伝わっただろう」と考え、次に活かせるようにしています。
また、英語で自分の話をすることが苦手です。ミートアップではグループで話をするのですが、毎回聞き役に徹してしまいます。会話中にわからなかった内容を質問したり、自分も興味がある話題になったときに割り込んでいったりするのが下手です。「都合よく日本人を出すな!」と思うのですが、どうしても苦手です。
謝ろうとしただけなのにそれさえ伝えられなかったホームスティ
ーカナダ生活と英語
ホームステイ先での話です。ホストマザーと中学生の娘さんの2人暮らしのお宅に、1ヶ月半ほど滞在していました。朝、語学学校に行く準備をしていたとき、娘さんも同様に準備をしていました。ホストマザーは、すでに出勤していて家にいませんでした。
私の方が娘さんより少し先に家を出るので、玄関先で支度をしていた娘さんに、「鍵を開けっぱなしにしておいてもいい?」と伝えようとしました。しかし、頭の中に“open”という単語しか出て来ず、「Open, OK?」と必死に言ったのですが、まったく伝わりませんでした。仕方がないので自分で鍵を閉めて学校に向かいました。
学校から帰って、そのことを娘さんに謝ろうとしました。英語のメモを準備し、娘さんに話しかけました。しかし、ホストマザーは、私たちが言い合いをしていると勘違いし、仲裁にかかりました。「朝、あなたが言おうとしたことは伝わっていないの。この子は困って私にメールしてきたのよ。何か問題があるなら私に言いなさい」と牽制されました。「謝ろうとしただけなのにそれさえ伝えられないのか…」と悲しくなりました。
また、昨年の夏には弟と祖父がトロントに遊びに来てくれました。飲食店に入り店員さんと会話を交わすたびに、弟は私の英語力のなさを馬鹿にしていました。そんな時に一緒にCNEに遊びに行きました。祖父は室内で休憩していたため、弟と2人で歩き回っていました。
チーズハットグを食べたかった弟は出店の列に並び、注文と会計を済ませました。商品の到着を待っていたのですが、出てきたのは違うものでした。おかしいと思い、私たちは「オーダーを間違えているよ」と店員さんに伝えたのですが、その返答が聞き取れず、弟の心は折れてしまいました。私は「諦めてたまるか!」と思い、とりあえず何度も同じ事を伝えていました。すると、私たちの後ろに並んでいたお客さんが「店員さんはあなたたちに、返金するから再注文するよう言っているよ」と英語で教えてくれました。その後、弟は無事にチーズハットグを手に入れることができました。
英語力というより意地に近いのですが、「これが数ヶ月カナダに住んだ成果だ!」ということを弟に見せつけ、姉の面子を保つことができました。
ー今後の目標
もちろん、日本に帰ってからも英語学習は続けようと考えていますが、とりあえず帰国する前までをゴールと仮定し、目標を2つ立てました。
1つ目は、飲み会トークの内容を7.5割理解できるようになることです。私は、ネイティブたちが白熱トークを繰り広げ始めると全くついていけません。英語で話に割り込んでいくことはできなくても、内容を大ざっぱに理解し、話を振られたら簡単な返答ができるくらいになりたいです。
2つ目は、話し手の時間と聞き手の時間が同じくらいの比率で雑談ができるようになることです。ネイティブと話すとき、「英語でも言える」内容を選んで、自分を制限してしまうことが多いです。日本語で話すくらいのテンションで、自分の話を英語でできるようになりたいです。そのためには、考えて黙ってしまう時間や、相手に待ってもらうのが申し訳ない気持ちを気にせず、挑戦していくことが大事なのかなと考えています。
【一問一答】
- カナダに来た際のご自身の英語力
簡単な英語を聞き取ったり、話ができるレベルでした。語学学校ではPre-intermediateのクラスからスタートしました。 - もし不自由なく英語ができたら?
ニューヨークの演劇を見まくりたいです - 英語に関する資格や得点
英検2級。TOEIC IBTは約600点 - オススメの学習ツール
ドラマは、Apple TVの「me」という作品がおすすめです。12歳の少年が主人公の物語のため、難しすぎる単語や表現は出てこなかったように思います。また、Apple TVやNetflixなどの配信サービスは、日本のものよりも、字幕や吹き替えが自由に設定でき、英語学習に最適だなと感じています。