that / which|めるものえいご【第31回】
でも辞書には、なんかwhichは非制限、thatは制限的、それからthatを使うのが好まれる表現もあって・・・とパルプンテ。宿題を先生に直されたりするし、全然どっちでもよくないやん!そして結局どっち!?と最近質問を受けました。というわけで使い分けについて説明しま~す。
家の片づけをして、ウンザリするほどいらない本が目の前にあって、それを指しながらルームメイトに愚痴ってる状態をイメージしてみましょうか。
A: I don’t need the books which I don’t read anymore. (, whichとコンマを入れたりもします)
B: I want some of the books then. ちょっとちょうだいよ、じゃあ。
A: Sure, take whatever you want. えぇよ、好きなん持ってって。
whichはそもそも【どの?】という疑問詞ですよね。つまり、先行詞(前にくる名詞)に対し、【あ、それがどれかって言うとね】と、一人ツッコミして説明を続ける言葉です。
I don’t need the books(いらんのよ、その本は)/ which(そのって、どれかって?それはね)I don’t read anymore(もう読まんやつよ).つまりwhich以下がなくても、その本がいらない事実は変わりません。
A: I don’t need the books that I don’t read anymore.
B: Oh, The Martian! I wanted it. Will you give it to me? 『The Martian』やん!欲しかってん。これちょうだい!
A: Noooo!!! They are the books that were expensive, which I want to bring home!
あ、そっちは高かった本よ。日本に持って帰るんやから!
I think that…と言うように、thatは文と文をつなげる接続詞の役割を持っていますよね。だから、接続詞、つなげるんだと理解しましょう。
I don’t need (いらんのよ)/(何が?)the books that I don’t read anymore(もう読まんその本は).
最初の文で、いらないのは【読まない本】だと言っています。だから、例えば一緒に積んでない、ちょっと離れた所にあった【高かった本】は違うのよぉぉ、そしてはそれはおまけ情報で言うと持って帰るのよぉぉ!!と言っている感じです。最初の春眠・・・の文では、『人は、【夜明けのない夜というもの】を寝てしまう』と言いたいんです。この【whichは一人ツッコミのおまけ情報感】【thatは接続詞だからくっついてる感】が分かると少しルールが理解しやすそうです。
The first meal (that / which) I had in Canada was a hot-dog. カナダ初メシはホットドッグ。
※that以下がないと、最初の食事はホットドックという文になってしまう。えぇ?人生の最初の食事がホットドッグってそれ欧米か!?【カナダで食べた最初の食事】なのでthat。
My favorite animals are cheetahs (that / which) are the fastest of the cats. 一番好きな動物は、ネコ科で一番速いチータ。
チータを好きな事実は変わらず、ネコ科云々の話はおまけなので、which。1日1歩、3日で3歩ですね。
Everyone (that / which) I know loves dogs. 私の周り、みんな犬好きやしぃ。
人類みな犬好き。それは言いすぎでしょ!?【私が知っているみんな】なので、that。
う~ん、わかったような、わかんないような・・・。
海野 芽瑠萌(Merumo Unno Thorpe)
日本の進学塾にて英語文法・受験対策で5年以上の指導にあたり、数多くの生徒を関西の有名高校へ合格させる。カナダでは英語教育者としての経験と、自身の留学経験を生かしながら留学エージェントへ勤務、その後語学学校にて更なる経験を積んだ後、2012年、トロントで最大規模の留学エージェントBRAND NEW WAYを起ち上げる。現在トロントマネージャーかつカナダ統括ディレクターとして、実践のみならず知識・教養としても役立つ語学留学の提供を目指す。